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椎名心実のハイグレダイエット[4.ハイグレ人間化、完了]
* * * * *
心実は救いを求めるように、見吉のむきだしの背中に視線を送る。
だが、見吉が反応する気配はない。
そうこうしているうちに、心実は水着の食い込みとは別の、湿り気のような圧力を股間から感じはじめた。
慌てて下を向いてみる。
秘所を覆っているわずかな水着部分が、じわりと濡れ始めていた。
肌があらわになっている所にはいくつもの水滴が浮かび、たらたらと流れそうになっていた。
(や、やだっ……!?)
心実はだだでさえ赤くなっていた顔を、さらに真っ赤にさせた。
見吉の背中と自分の股間を交互に見比べながら、見吉さんにばれたらどうしよう!? と、激しく狼狽する。
なんとかしなくてはと思ったのだが、まるでタイミングを見計らったかのように、見吉がこちら振り向き、
「椎名さん、どんな感じ~?」
とたずねてくる。
心実は金縛りにあったかのように固まってしまった。
心実は救いを求めるように、見吉のむきだしの背中に視線を送る。
だが、見吉が反応する気配はない。
そうこうしているうちに、心実は水着の食い込みとは別の、湿り気のような圧力を股間から感じはじめた。
慌てて下を向いてみる。
秘所を覆っているわずかな水着部分が、じわりと濡れ始めていた。
肌があらわになっている所にはいくつもの水滴が浮かび、たらたらと流れそうになっていた。
(や、やだっ……!?)
心実はだだでさえ赤くなっていた顔を、さらに真っ赤にさせた。
見吉の背中と自分の股間を交互に見比べながら、見吉さんにばれたらどうしよう!? と、激しく狼狽する。
なんとかしなくてはと思ったのだが、まるでタイミングを見計らったかのように、見吉がこちら振り向き、
「椎名さん、どんな感じ~?」
とたずねてくる。
心実は金縛りにあったかのように固まってしまった。
「……あれ? 椎名さん」
見吉がじっと目を凝らしてくる。
凝視している先は……恐らく、自分の股だ。
「み、見吉さん……! こ、これは……!」
言いながら、思わずがに股を解きそうになる。
だが、見吉がストップをかけた。
「あ、だめだよ。そこで、がに股を解いたらダイエットの効果が薄くなるよ」
その言葉に、心実は動きを止めざるおえなかった。
見吉はがに股を解き、ぺたぺたと心実に歩み寄ってくる。
歩み寄ってくる間、見吉はじっと股間に向けて視線を送りつけている。
きっと、見吉はもう気づいているのだ。
自分が股を濡らしてしまっていることを。
「み、見吉、さん……!」
乞うように彼女の名を呼ぶが、
「じっとしてて、椎名さん」
という一言で、一蹴されてしまう。
眼前までくると、見吉はしゃがみ込んだ。
あぁ、やっぱり……!
心実が察したと同時に、見吉が心実の股間に指先を置く。
「わっ! 椎名さん、お股びしょびしょになっちゃってるね」
言いながら、見吉はトントン、と指先で心実の股間を優しく叩く。
「……あぁ」
心実はぎゅっと目を瞑った。
恥ずかしくて、しょうがない。
こんな破廉恥なハイレグを着てがに股姿を晒しているといっても、それらはすべてダイエットのためにやっているという名目があった。
そう、ダイエットのためだったのだ。
それなのに、自分はそれらの名目を無視し、性的興奮を感じ、股を濡らしてしまっている。
なんて、いやらしい女なのだろう。
心実は自分自身を罵りながら、そして、怯える。
見吉からは、一体どんな侮蔑の言葉を向けられてしまうのだろうか……。
嫌な沈黙が続いた。
やがて、見吉が「椎名さん……」と、ぽつりと呟く。
心実はびくっと身体を震わせた。
だが、見吉の次の言葉は、心実が想像していたものとは、随分違うものだった。
「うん! その調子だよ、椎名さん」
見吉の嬉しそうな声が耳に届く。
心実は思わぬ言葉に、目を見開いた。
あごを喉元につけるように、顔を下ろしてみる。
両足の間にしゃがみ込んでいる見吉は、にやにやと笑みを浮かべてこう言った。
「お股から一杯、『汗』が流れてる……この『汗』がね。とっても大事なの!」
見吉の言葉に、心実は呆気にとられる。
思わず、「いえ、これは……!」と馬鹿正直に答えそうになった。
この、自分の股を濡らしている液体が、汗などではないことは、当然、心実はわかっている。
水着のしめつけによって恥部を刺激されたことで漏れ出た、とってもいやらしい液体。
真面目で初心な心実にとっては、目を背けたくなるような、けれども、快感によって生み出されてしまった恥ずかしい液体だった。
それなのに……。
「この調子で、たくさんお股から『汗』を流し続けてね。この汗を流すのが、このダイエットでとっても重要なの」
とっても、の部分を特に強調して見吉は言った。
見吉は本当に、これを汗だと思ってくれているのだろうか。
それとも、わかっていて、わざとそう言っているのだろうか。
「見吉さん、これ……本当に、ダイエットに……」
質問を遮るように、見吉が心実の股布を勢いよく引っ張り、パチンと戻した。
「ひあぁーっ!?」
強烈な刺激が股間に走り、心実はたまらず悲鳴をあげる。
同時に、股から流れている液体の勢いもましていく。
「あはっ、出た出た! いいよいいよ、椎名さん。その調子だよ!」
それを見た見吉が、はしゃぎながらそう言って、立ち上がった。
パクパクと快感に悶えている心実に向かい、三吉は妖しく囁く。
「細かいことは気にしないで。だいじょうぶ、ちゃんと痩せられるから。なにより……」
一言、間を置いてから見吉はたずねる。
「椎名さん、そんな風にがに股になって、お股から『汗』を流すの……気持ちいいでしょう?」
「気持ひ、いぃ……?」
心実は虚ろな瞳でたどたどしく呟き、間近に迫った見吉の顔を見つめた。
気持ちいい……。
それは、確かに、否定できない気持ちだった。
見吉の瞳が誘惑するように、妖しい輝きを放っている。
すべてを見透かされているような気分になり、心実は「は、い……しょう、ですねぇ……」とつい首を縦に振ってしまった。
「うふふ、そうでしょう? なら、余計なことは考えずに気持ちよくダイエットを続けよう?」
「わかり、ましたぁ……」
心実は幼子のように、こくこくと頷いた。
もはや、何かを考える気になれない。
ただ、見吉の言うことを黙って従うこと以外には……。
「さ、椎名さん。私が手を叩くほうに、がに股で歩いて。それで、お股からたっくさん、ダイエットに効く『汗』をながすんだよ」
そう言って、見吉は心実から少し距離を置き、パチパチと誘導するようにリズムよく手を叩き始める。
まるで、ペットの相手でもしているかのようなノリだ。
しかし、心実はさして気にする様子もなく、「はいぃ……」と、手の鳴る方へ、のしのしとがに股歩きを始める。
心なしか、水着の締めつけが前より強くなった気がした。
「ふあぁっ……」
だが、心実は先ほどとは違い、焦る素振りはなかった。
惜しげもなく喘ぎ声をもらし、存分に股間から淫らな汗を垂れ流していく。
これは痩せるために必要なことなのだ、という建前を手に入れた心実に、もはや遠慮も抵抗もない。
パチパチパチ。
「ふあっ、あぁっ……!」
必死に見吉が手を叩くほうへと、追いかける心実。
ふたりのヘンテコな追いかけっこは、しばらく続いた。
やがて、心実は首をぶんぶんと振り始める。
「……ひぁあっ、いぃ……いぃですぅ……よすぎ、ますぅう……この、がに股歩きぃぃぃ……ふあぁぁ……」
心実は我を忘れ、自然とそんな言葉を口にするようになっていた。
見吉はそれを見て、ピタリと手を叩くのを止める。
ようやく頃合いがきた。
そう訴えるかのような、今までにないくらい嬉しそうな笑みを浮かべていた。
見吉が手を叩くのを止めたと同時に、心実も歩みを止める。
もちろん、がに股の姿勢は維持したままだ。
見吉は心実に歩み寄り、彼女の両足の間に手を向かわせた。
股下をスッと撫でつける。
「んっ……」
「ふふ、わたしの手、こんなに濡れちゃった……」
犬の頭を撫でるかのように、見吉は心実の股の下をスリスリと撫でつける。
心実は股を撫でられる恥ずかしさで胸が一杯になったが、同時に、得意げな表情を浮かべた。
「いっぱい、出せたねぇ。椎名さん」
「はいぃっ。こ、こんなに出ちゃいましたぁ……」
「いっぱいお股から『汗』を出せて、気持ちよかった~?」
「……えぇっ! 気持ち良かったですっ!」
心美は恥じらいもなく、そう頷いた。
しかし、ふと顔を伏せる。
「……で、でも」
「ん? 椎名さん、なんだか、物足りなさそうな顔してるね?」
「は、はぃ……ほんとうは、もっと、いっぱいいっぱい、お股から『汗』を噴き出したいんですぅ……でも、こんな風にたらたらとしか流れなくって……どうしたら、いいのかぁ……」
「ふ~ん、そうなんだぁ」
一言、間を置いてから見吉は言う。
「……なら、もっとお股の『汗』が流せる次のステップに……最後のステップに進もうか。椎名さん」
「最後の……ですかぁ……? 次で……?」
「うん、そうだよ。うふふ、うれしいなぁ。椎名さんなら、きっとこの段階まできてくれるって思ってたんだ」
そう言って、見吉は腰を落としてがに股になった。
再び、互いのがに股姿を見せ合うような形になる見吉と心実。
「今度はね。歩くんじゃなくて、このがに股の状態で、あるポーズをとるの」
「ポーズ、ですかぁ……?」
「そう。今、わたしが見せてあげるからね」
そう言うと、見吉は太ももに添えていた両手を、股の方へ向かわせた。
ちょうど両手でVの字をつくるような感じで、そっと股のラインにあわせる。
一体、どんなポーズをするつもりなのか。
心実は固唾を呑んで見守っていると……。
「……やっと、見せられる」
「え?」
見吉がぽつりと放った一言に、思わず疑問の声がもれた。
どういう意味なのか、尋ねる暇はなかった。
なぜなら……。
「――ハイグレッ!!」
「……ッ!?」
見吉の叫びとその行動が、心実の思考を遮ったからだ。
「ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ!!」
「み、見吉さんっ……!」
「ハイグレ! ハイグレ! あはっ、椎名さん、これがダイエットに効くとっておきのポーズ、ハイグレポーズだよ! ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ!!」
「ハ、ハイグレ……ポーズ……これが……」
告げられたその名称を復唱し、心実は唖然とそれを見つめた。
腕を振り上げては股間の前で勢いよく交差させるポーズを、見吉は掛け声と共にリズムカルな動きで繰り返している。
股間を注目させるようなそのポーズは、がに股歩きとは色んな意味で比べものにならない。
あまりにも、はしたなすぎるポーズだった。
だが……。
(す、すごいですっ、見吉さん! ハイグレポーズというのをとり始めたら、お股から、あんなに勢いよく汗が……!)
クールな表情を崩さなかった見吉が、初めて快感でとろけるような顔を浮かべている。
両足の間には、小さな水溜りができててしまっていた。
その光景に、ごくりっ、と心実は喉を鳴らす。
「あっ……、あっ……」
自分もあのポーズをとりたい……そんな欲求が、脳を支配していく。
心実は堪えきれないといった様子で、声を絞り出した。
「み、見吉さん……!! お、お願いします……は、早く指示を……! 次の指示をして下さい!!」
それを聞いた見吉が、にこりと微笑む。
「ハイグレ! ハイグレ!! いいよ、椎名さん、さぁ、私と同じように、このポーズをとって! 最後のステップに足を踏み入れるの!」
「は、はい……!」
許可を得た心実は、さっそく股のラインに手を向かわせた。
そして……。
「は、は、は……ハイグレェ!!」
声を震わせながら、両の手を一気に引き上げた。
「んあぁあぁっ!?」
見吉に比べると、ぎこちない動きだった。
が、それでも今までに感じたことのないような刺激が、心実の股間にはしる。
ハイレグ水着越しに、淫らな汗が一気に吹き出てきた。
(す、すごいっ! これ、すごすぎますっ……!)
心実は鼻息を荒くしながら、もう一度両足の間に手を差し向ける。
今度は、連続でやってみるつもりだった。
「は、ハイグ、レ、ハイグレ!」
「だめだめ! そんな縮こまった動きじゃなくて、ちゃんと胸を反らして、もっと股間を突き出すんだよ、椎名さん」
ハイグレポーズを一旦止めて見守っていた見吉が、口を開いてそう指示を出してくる。
「は、はい! ハイグレッ!」
胸をはり、股を前に差し出す。
完全に、股間を見せつけるような格好になってしまった。
心実の表情に羞恥の色が見え始めるが、
「恥ずかしがらないで。ハイグレしている自分を誇りに思うの」
見吉が絶妙なタイミングで、そう吹き込む。
「ハイグレッ! ハイグレッ!」
心実の動きに、迷いが消えた。
手を振る速さにキレが生まれてくる。
「うん! いいよいいよ。掛け声一回ごとに、しっかり心を込めてね! はい、もう一度!」
「ハイグレェーーッ!!」
ビシッと声を出してきめる心実。
そのモーションはお手本である見吉と、大差ないものへ早変わりした。
見吉が嬉しそうにいう。
「そう、その調子だよ! がんばって!」
「ハイグレッ! ハイグレッ! わかりました! ハイグレっ!」
心実は頷きつつ、夢中になってハイグレポーズを続ける。
「うふふっ……。ハイグレ! ハイグレ!」
心実のハイグレに触発されたのか、見吉もハイグレポーズを再開した。
「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレェッ! あ、あ、ふぁぁっ……」
「ハイグレ! うわっ、椎名さん、お股すごい、べちょべちょだぁ!」
顔をとろけさせる心実に向かって、見吉がいう。
見吉のいうとおり、心実の開いた両足の間には、心実が股から流した『汗』でいくつもの水溜りができていた。
足の裏や指先なども、股から垂れ流れた『汗』でべちょべちょである。
「ハイグレッ! はいぃ、このポーズっ、ほんとっ、すごすぎますぅ、あぁっハイグレッ! ハイグレッ!」
「ハイグレ! ハイグレ! そうでしょうそうでしょう? 椎名さんなら、ぜったいそう言うと思ったぁ」
「はいぃ、これはっ、ほんとにぃ、ダイエットによすぎるっ、ポーズですねぇえっ! ふぁあっ、ハイグレ! ハイグレ! ハイグレェ!」
笑い合いながら、ハイグレポーズの素晴らしさをを確認し合うふたり。
やがて、心実が切羽詰った様子で、見吉に訴える。
「ハイグレ! ハイグレ! あふっ、あっ、あっ、ふあぁっ……! み、見吉さんっ! 見吉さんっ!」
「ハイグレ! どうしたの?」
「わ、私……! は、ハイグレッ! 頭がふわふわしてっ……! お股がじんじんしてきてっ……! は、ハイグレッ! な、なにかきます! きちゃいそうですっっ……!」
その言葉に、今度は見吉が喉をならす番だった。
「……いいんだよ、椎名さん。そのまま素直に受け入れて。のぼりつめるんだよ!」
「は、ハイグッレッ、わ、わかりましったぁ……! はぁ……はぁ……あっ、あっ! く、くる! きますっ! お、おかしくなるぅぅっ、あっ、ああっ……!!」
がくがくと震えながら、喉の奥から声をしぼり出す心実。
「は、は、ハイグレェエエエエーーッ!!」
……ぷしゃぁああっ!!
絶叫とともに、心実は股からものすごい勢いでいやらしい『汗』を放出していく。
「ふあ、ぁ……!」
膝ががくんと折れ、どさっと倒れる心実。
「はぁ……、はぁ……」
「……椎名さん、すごーい。こんなにえっちな『汗』を噴き出しちゃって……はぁ……」
放心する心実に向かって、見吉は興奮したように声をあげた。
見吉も一度ハイグレをやめ、床に寝転がる心実の足元に寄ってしゃがみ込む。
「はぁ、はぁ……」
「椎名さん……ハイグレ、良かったぁ?」
こくり。
心実は静かに首を縦に振り、頷いた。
「そうだよねぇ、こんなに出しちゃったもんね……」
心実の両足の間に広がっている大量の『汗』の跡を眺めながら、見吉はうれしそうに言う。
「ふふ、でも、そろそろ休憩は終わりにしよう? さぁ、立って」
「はひぃ……」
そう言われ、心実はなんとか身体を起こそうとするものの、絶頂の余韻がまだまだ続いていて、とても立ち上がれそうになかった。
「しょうがないなぁ……」
その様子を見た見吉が、若干恥じらいながら唇を指でなぞり、すぅっと心実の顔へ近づけていく。
「……んっ!」
心実と見吉の唇が重なり合う。
(見吉さんと、キス、しちゃった……)
放心状態といえど、予期しない展開に心実は目を見開く。
見吉の舌と唾液が、心実の口内へと押し込まれていく。
すると……。
(な、なんだか……!)
心実の瞳が、ぎらぎらと輝きを取り戻していく。
「ぷはぁ。ふふ、どう、椎名さん、ハイグレ人間とのキスのお味は? また元気になったでしょう?」
はっ、はっ、と犬の息継ぎのように呼吸をしながら心実は頷いた。
「ハイグレ……したくてたまらない?」
「はい! はい!」
「そう、じゃあ立とうか」
「は~い!」
立ち上がるないなや、心実は早速がばっとがに股になり、股間に手を添えた。
「ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ!!」
よだれを口元から垂らしながら、嬉しそうに両腕を上下に動かす心実。
すっかり、ハイグレに心を奪われたといった様子だった。
「ハイグレ! ハイグレ! ハイグレェッ!!」
「……さて、いよいよ仕上げだね」
笑みを浮かべながらぽつりと呟くと、美吉はハイグレポーズに夢中になっている心実に声をかけた。
「椎名さん、いよいよダイエットの仕上げをするよ」
「ハイグレ! ハイグレ! ハイグレッ!! ……ダイエット?」
心実はハイグレポーズを一度止め、きょとんとしながら美吉の言葉を復唱した。
そして、あぁ、そういえばそうだったという感じで、心実は思い出す。
この場所にいる、そもそもの理由を。
だが、実をいうと、もう、あまり興味がなかった。
そんなことより、このハイグレポーズをずっとやっていたかった。
そう、出来ることなら、いつまでも……。
「うふふ、このダイエットはね。椎名さんが、『ハイグレ人間』に生まれ変わることで成功となるの」
「ハイグレ人間……? な、なんですか、それは?」
ダイエットという言葉とは違い、心実は目を輝かせて、見吉の言葉に食いつく。
ハイグレ人間。
なんだろう? その胸がざわつく言葉は……。
心実は早く教えて下さいとでもいうように、「ハイグレッ! ハイグレッ!」とハイグレポーズを数回すばやく行う。
美吉はクスクスとおかしそうに笑い、
「椎名さん、その水着に、そのポーズ……ハイグレは、好き?」
心実にそう問いかけた。
「はい! もちろんですっ!」
即答しながら、心実は「ハイグレ! ハイグレ!」と見せつけるように、ハイグレポーズをとる。
「……でもね、椎名さん。今はそんな気持ちでも、しばらく時間が経てば、その気持ちはいずれ消えてしまうの。今の椎名さんのままなら、ね。」
寂しそうな顔で、見吉が言った。
「……椎名さん、これをはじめて着たときどう思った? 正直に言ってみて?」
「え、そ、それは……!」
心実は言葉に詰まった。
「……こ、こ、こんな、恥ずかしいもの、できれば着たくないな、と……」
言いながら、心実は目を伏せる。
どうして、自分はそんな気持ちを抱いてしまったのだろう。
こんなにも気持ちよくなれる、素晴らしい水着なのに……。
しかし……このままだと、そんな気持ちがなくなってしまう?
ハイグレを、着たくなくなってしまう?
そんな……!!
「み、美吉さん! 私、この気持ちを忘れたくありませんっ……! ハイグレを手放したくないですっ……!」
とても堪えられないとでもいうように、心実は見吉へ訴えた。
「ふふっ。落ち着いてよ、椎名さん。だからハイグレ人間の話をしたの。椎名さんもハイグレ人間になれば、その気持ちをいつまでも保っていられるから」
「で、でも、どうすれば……」
「……心配しなくても、だいじょうぶ」
美吉が、手を掲げる。
すると、見吉の手のひらが光り始め、ボールのようなピンク色の発光体が浮かび上がった。
「わたしが……椎名さんをちゃんとしたハイグレ人間にしてあげるから」
その光から、おもちゃのような丸型銃が現れる。
なんとも、非現実的な光景。
しかし、心実はさして驚きもせず、美吉にふと問いかける。
「あの……美吉さんも、ハイグレ人間なんですか……?」
「うん、そうだよ。数週間前に、ある人たちにハイグレ人間にしてもらったの。ハイグレ人間になるとね、ただの人間をハイグレ人間に変える力が備わるんだって。もっとも、末端のハイグレ人間には、いろいろ制限があるけど……」
質問に答えると、美吉は左頬を人差し指でポンポンと叩いた。
心実はそれで、初めて気づく。
美吉の左頬に、いつの間にか、星型の刺青が浮かんでいることに。
「うふっ。これね、ハイグレ人間の証のようなものなの。……さて、一通りの説明は終わったし」
美吉はにやっと笑った。
「椎名さん。ハイグレ人間に変えてあげてもいいけど、改めて椎名さんの気持ちを聞きたいな。ハイグレは……好き?」
「はいっ! 大好きですっ! ハイグレッ! ハイグレッ!」
まるで面接でも受けているかのような気分だった。
心実は必死に腕と口を動かして、ハイグレ好きをアピールするように、ハイグレポーズをとる。
「ハイグレ人間になると、他の人たちもハイグレ人間に変える指名が待ってるけど、いい?」
「他の人たちを、ですか……?」
「うん。少なくとも、この学園の女の子たちは全員ね。……いい?」
「はい! もちろんですっ! むしろ、ハイグレ人間に変えてあげましょう! ハイグレのすばらしさを知らないなんて悲しすぎます! ハイグレ! ハイグレ!」
美吉はその返答を聞いて、少し驚く。
「……すごい。まだ完全なハイグレ人間にもなってないのに、そんな応えが簡単に
出せるなんて。椎名さん、よっぽどハイグレと相性がいいのかな。それとも、私の洗脳の仕方がよかったのかな?」
「い、いけない考え方でしたか?」
「……ううん、ハイグレ人間らしいすばらしい考え方だね。椎名さん」
そう言って、見吉は「それじゃあ……」とおもちゃのような丸型銃を心実に向けた。
心実は察して、どうぞ撃ってくださいとでも主張するように、胸を張り、同時に股間を突き出す。
「見吉さん、わたしを……ハイグレ人間にしてください!」
その言葉が、合図となった。
見吉が銃の引き金をひく。
丸型銃からピンクの線状の光が飛び、その光は心実の身体に命中した。
「わあああああああっーーー!!!!」
心実は四肢を投げ出すように手足を万歳させ、ピンク色の発光に包まれていった。
雷に当たったかのように全身が宙に浮いた。
心地よい光に包まれながら、意識が薄らいでいく。
人間である自分の終わりを感じながら、心実はそっと目を閉じた。
そして――。
* * * * *
あとがき
心実がやっとハイグレ人間化しましたー!
更新遅れて申し訳ありません。
さらに、今回で終わりとお伝えしてたんですが、すいません全体的に長くなってしまい、エピローグと分割することにしました。
数日中にエピローグも掲載しますので、どうかお許しを!
エピローグは短いですが、ハイグレシーンや絶頂シーンも一応ありますので、冒頭よりは楽しんで頂ける・・・といいなぁ。
それでは、数日中の次回の更新でお会いしましょう!
見吉がじっと目を凝らしてくる。
凝視している先は……恐らく、自分の股だ。
「み、見吉さん……! こ、これは……!」
言いながら、思わずがに股を解きそうになる。
だが、見吉がストップをかけた。
「あ、だめだよ。そこで、がに股を解いたらダイエットの効果が薄くなるよ」
その言葉に、心実は動きを止めざるおえなかった。
見吉はがに股を解き、ぺたぺたと心実に歩み寄ってくる。
歩み寄ってくる間、見吉はじっと股間に向けて視線を送りつけている。
きっと、見吉はもう気づいているのだ。
自分が股を濡らしてしまっていることを。
「み、見吉、さん……!」
乞うように彼女の名を呼ぶが、
「じっとしてて、椎名さん」
という一言で、一蹴されてしまう。
眼前までくると、見吉はしゃがみ込んだ。
あぁ、やっぱり……!
心実が察したと同時に、見吉が心実の股間に指先を置く。
「わっ! 椎名さん、お股びしょびしょになっちゃってるね」
言いながら、見吉はトントン、と指先で心実の股間を優しく叩く。
「……あぁ」
心実はぎゅっと目を瞑った。
恥ずかしくて、しょうがない。
こんな破廉恥なハイレグを着てがに股姿を晒しているといっても、それらはすべてダイエットのためにやっているという名目があった。
そう、ダイエットのためだったのだ。
それなのに、自分はそれらの名目を無視し、性的興奮を感じ、股を濡らしてしまっている。
なんて、いやらしい女なのだろう。
心実は自分自身を罵りながら、そして、怯える。
見吉からは、一体どんな侮蔑の言葉を向けられてしまうのだろうか……。
嫌な沈黙が続いた。
やがて、見吉が「椎名さん……」と、ぽつりと呟く。
心実はびくっと身体を震わせた。
だが、見吉の次の言葉は、心実が想像していたものとは、随分違うものだった。
「うん! その調子だよ、椎名さん」
見吉の嬉しそうな声が耳に届く。
心実は思わぬ言葉に、目を見開いた。
あごを喉元につけるように、顔を下ろしてみる。
両足の間にしゃがみ込んでいる見吉は、にやにやと笑みを浮かべてこう言った。
「お股から一杯、『汗』が流れてる……この『汗』がね。とっても大事なの!」
見吉の言葉に、心実は呆気にとられる。
思わず、「いえ、これは……!」と馬鹿正直に答えそうになった。
この、自分の股を濡らしている液体が、汗などではないことは、当然、心実はわかっている。
水着のしめつけによって恥部を刺激されたことで漏れ出た、とってもいやらしい液体。
真面目で初心な心実にとっては、目を背けたくなるような、けれども、快感によって生み出されてしまった恥ずかしい液体だった。
それなのに……。
「この調子で、たくさんお股から『汗』を流し続けてね。この汗を流すのが、このダイエットでとっても重要なの」
とっても、の部分を特に強調して見吉は言った。
見吉は本当に、これを汗だと思ってくれているのだろうか。
それとも、わかっていて、わざとそう言っているのだろうか。
「見吉さん、これ……本当に、ダイエットに……」
質問を遮るように、見吉が心実の股布を勢いよく引っ張り、パチンと戻した。
「ひあぁーっ!?」
強烈な刺激が股間に走り、心実はたまらず悲鳴をあげる。
同時に、股から流れている液体の勢いもましていく。
「あはっ、出た出た! いいよいいよ、椎名さん。その調子だよ!」
それを見た見吉が、はしゃぎながらそう言って、立ち上がった。
パクパクと快感に悶えている心実に向かい、三吉は妖しく囁く。
「細かいことは気にしないで。だいじょうぶ、ちゃんと痩せられるから。なにより……」
一言、間を置いてから見吉はたずねる。
「椎名さん、そんな風にがに股になって、お股から『汗』を流すの……気持ちいいでしょう?」
「気持ひ、いぃ……?」
心実は虚ろな瞳でたどたどしく呟き、間近に迫った見吉の顔を見つめた。
気持ちいい……。
それは、確かに、否定できない気持ちだった。
見吉の瞳が誘惑するように、妖しい輝きを放っている。
すべてを見透かされているような気分になり、心実は「は、い……しょう、ですねぇ……」とつい首を縦に振ってしまった。
「うふふ、そうでしょう? なら、余計なことは考えずに気持ちよくダイエットを続けよう?」
「わかり、ましたぁ……」
心実は幼子のように、こくこくと頷いた。
もはや、何かを考える気になれない。
ただ、見吉の言うことを黙って従うこと以外には……。
「さ、椎名さん。私が手を叩くほうに、がに股で歩いて。それで、お股からたっくさん、ダイエットに効く『汗』をながすんだよ」
そう言って、見吉は心実から少し距離を置き、パチパチと誘導するようにリズムよく手を叩き始める。
まるで、ペットの相手でもしているかのようなノリだ。
しかし、心実はさして気にする様子もなく、「はいぃ……」と、手の鳴る方へ、のしのしとがに股歩きを始める。
心なしか、水着の締めつけが前より強くなった気がした。
「ふあぁっ……」
だが、心実は先ほどとは違い、焦る素振りはなかった。
惜しげもなく喘ぎ声をもらし、存分に股間から淫らな汗を垂れ流していく。
これは痩せるために必要なことなのだ、という建前を手に入れた心実に、もはや遠慮も抵抗もない。
パチパチパチ。
「ふあっ、あぁっ……!」
必死に見吉が手を叩くほうへと、追いかける心実。
ふたりのヘンテコな追いかけっこは、しばらく続いた。
やがて、心実は首をぶんぶんと振り始める。
「……ひぁあっ、いぃ……いぃですぅ……よすぎ、ますぅう……この、がに股歩きぃぃぃ……ふあぁぁ……」
心実は我を忘れ、自然とそんな言葉を口にするようになっていた。
見吉はそれを見て、ピタリと手を叩くのを止める。
ようやく頃合いがきた。
そう訴えるかのような、今までにないくらい嬉しそうな笑みを浮かべていた。
見吉が手を叩くのを止めたと同時に、心実も歩みを止める。
もちろん、がに股の姿勢は維持したままだ。
見吉は心実に歩み寄り、彼女の両足の間に手を向かわせた。
股下をスッと撫でつける。
「んっ……」
「ふふ、わたしの手、こんなに濡れちゃった……」
犬の頭を撫でるかのように、見吉は心実の股の下をスリスリと撫でつける。
心実は股を撫でられる恥ずかしさで胸が一杯になったが、同時に、得意げな表情を浮かべた。
「いっぱい、出せたねぇ。椎名さん」
「はいぃっ。こ、こんなに出ちゃいましたぁ……」
「いっぱいお股から『汗』を出せて、気持ちよかった~?」
「……えぇっ! 気持ち良かったですっ!」
心美は恥じらいもなく、そう頷いた。
しかし、ふと顔を伏せる。
「……で、でも」
「ん? 椎名さん、なんだか、物足りなさそうな顔してるね?」
「は、はぃ……ほんとうは、もっと、いっぱいいっぱい、お股から『汗』を噴き出したいんですぅ……でも、こんな風にたらたらとしか流れなくって……どうしたら、いいのかぁ……」
「ふ~ん、そうなんだぁ」
一言、間を置いてから見吉は言う。
「……なら、もっとお股の『汗』が流せる次のステップに……最後のステップに進もうか。椎名さん」
「最後の……ですかぁ……? 次で……?」
「うん、そうだよ。うふふ、うれしいなぁ。椎名さんなら、きっとこの段階まできてくれるって思ってたんだ」
そう言って、見吉は腰を落としてがに股になった。
再び、互いのがに股姿を見せ合うような形になる見吉と心実。
「今度はね。歩くんじゃなくて、このがに股の状態で、あるポーズをとるの」
「ポーズ、ですかぁ……?」
「そう。今、わたしが見せてあげるからね」
そう言うと、見吉は太ももに添えていた両手を、股の方へ向かわせた。
ちょうど両手でVの字をつくるような感じで、そっと股のラインにあわせる。
一体、どんなポーズをするつもりなのか。
心実は固唾を呑んで見守っていると……。
「……やっと、見せられる」
「え?」
見吉がぽつりと放った一言に、思わず疑問の声がもれた。
どういう意味なのか、尋ねる暇はなかった。
なぜなら……。
「――ハイグレッ!!」
「……ッ!?」
見吉の叫びとその行動が、心実の思考を遮ったからだ。
「ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ!!」
「み、見吉さんっ……!」
「ハイグレ! ハイグレ! あはっ、椎名さん、これがダイエットに効くとっておきのポーズ、ハイグレポーズだよ! ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ!!」
「ハ、ハイグレ……ポーズ……これが……」
告げられたその名称を復唱し、心実は唖然とそれを見つめた。
腕を振り上げては股間の前で勢いよく交差させるポーズを、見吉は掛け声と共にリズムカルな動きで繰り返している。
股間を注目させるようなそのポーズは、がに股歩きとは色んな意味で比べものにならない。
あまりにも、はしたなすぎるポーズだった。
だが……。
(す、すごいですっ、見吉さん! ハイグレポーズというのをとり始めたら、お股から、あんなに勢いよく汗が……!)
クールな表情を崩さなかった見吉が、初めて快感でとろけるような顔を浮かべている。
両足の間には、小さな水溜りができててしまっていた。
その光景に、ごくりっ、と心実は喉を鳴らす。
「あっ……、あっ……」
自分もあのポーズをとりたい……そんな欲求が、脳を支配していく。
心実は堪えきれないといった様子で、声を絞り出した。
「み、見吉さん……!! お、お願いします……は、早く指示を……! 次の指示をして下さい!!」
それを聞いた見吉が、にこりと微笑む。
「ハイグレ! ハイグレ!! いいよ、椎名さん、さぁ、私と同じように、このポーズをとって! 最後のステップに足を踏み入れるの!」
「は、はい……!」
許可を得た心実は、さっそく股のラインに手を向かわせた。
そして……。
「は、は、は……ハイグレェ!!」
声を震わせながら、両の手を一気に引き上げた。
「んあぁあぁっ!?」
見吉に比べると、ぎこちない動きだった。
が、それでも今までに感じたことのないような刺激が、心実の股間にはしる。
ハイレグ水着越しに、淫らな汗が一気に吹き出てきた。
(す、すごいっ! これ、すごすぎますっ……!)
心実は鼻息を荒くしながら、もう一度両足の間に手を差し向ける。
今度は、連続でやってみるつもりだった。
「は、ハイグ、レ、ハイグレ!」
「だめだめ! そんな縮こまった動きじゃなくて、ちゃんと胸を反らして、もっと股間を突き出すんだよ、椎名さん」
ハイグレポーズを一旦止めて見守っていた見吉が、口を開いてそう指示を出してくる。
「は、はい! ハイグレッ!」
胸をはり、股を前に差し出す。
完全に、股間を見せつけるような格好になってしまった。
心実の表情に羞恥の色が見え始めるが、
「恥ずかしがらないで。ハイグレしている自分を誇りに思うの」
見吉が絶妙なタイミングで、そう吹き込む。
「ハイグレッ! ハイグレッ!」
心実の動きに、迷いが消えた。
手を振る速さにキレが生まれてくる。
「うん! いいよいいよ。掛け声一回ごとに、しっかり心を込めてね! はい、もう一度!」
「ハイグレェーーッ!!」
ビシッと声を出してきめる心実。
そのモーションはお手本である見吉と、大差ないものへ早変わりした。
見吉が嬉しそうにいう。
「そう、その調子だよ! がんばって!」
「ハイグレッ! ハイグレッ! わかりました! ハイグレっ!」
心実は頷きつつ、夢中になってハイグレポーズを続ける。
「うふふっ……。ハイグレ! ハイグレ!」
心実のハイグレに触発されたのか、見吉もハイグレポーズを再開した。
「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレェッ! あ、あ、ふぁぁっ……」
「ハイグレ! うわっ、椎名さん、お股すごい、べちょべちょだぁ!」
顔をとろけさせる心実に向かって、見吉がいう。
見吉のいうとおり、心実の開いた両足の間には、心実が股から流した『汗』でいくつもの水溜りができていた。
足の裏や指先なども、股から垂れ流れた『汗』でべちょべちょである。
「ハイグレッ! はいぃ、このポーズっ、ほんとっ、すごすぎますぅ、あぁっハイグレッ! ハイグレッ!」
「ハイグレ! ハイグレ! そうでしょうそうでしょう? 椎名さんなら、ぜったいそう言うと思ったぁ」
「はいぃ、これはっ、ほんとにぃ、ダイエットによすぎるっ、ポーズですねぇえっ! ふぁあっ、ハイグレ! ハイグレ! ハイグレェ!」
笑い合いながら、ハイグレポーズの素晴らしさをを確認し合うふたり。
やがて、心実が切羽詰った様子で、見吉に訴える。
「ハイグレ! ハイグレ! あふっ、あっ、あっ、ふあぁっ……! み、見吉さんっ! 見吉さんっ!」
「ハイグレ! どうしたの?」
「わ、私……! は、ハイグレッ! 頭がふわふわしてっ……! お股がじんじんしてきてっ……! は、ハイグレッ! な、なにかきます! きちゃいそうですっっ……!」
その言葉に、今度は見吉が喉をならす番だった。
「……いいんだよ、椎名さん。そのまま素直に受け入れて。のぼりつめるんだよ!」
「は、ハイグッレッ、わ、わかりましったぁ……! はぁ……はぁ……あっ、あっ! く、くる! きますっ! お、おかしくなるぅぅっ、あっ、ああっ……!!」
がくがくと震えながら、喉の奥から声をしぼり出す心実。
「は、は、ハイグレェエエエエーーッ!!」
……ぷしゃぁああっ!!
絶叫とともに、心実は股からものすごい勢いでいやらしい『汗』を放出していく。
「ふあ、ぁ……!」
膝ががくんと折れ、どさっと倒れる心実。
「はぁ……、はぁ……」
「……椎名さん、すごーい。こんなにえっちな『汗』を噴き出しちゃって……はぁ……」
放心する心実に向かって、見吉は興奮したように声をあげた。
見吉も一度ハイグレをやめ、床に寝転がる心実の足元に寄ってしゃがみ込む。
「はぁ、はぁ……」
「椎名さん……ハイグレ、良かったぁ?」
こくり。
心実は静かに首を縦に振り、頷いた。
「そうだよねぇ、こんなに出しちゃったもんね……」
心実の両足の間に広がっている大量の『汗』の跡を眺めながら、見吉はうれしそうに言う。
「ふふ、でも、そろそろ休憩は終わりにしよう? さぁ、立って」
「はひぃ……」
そう言われ、心実はなんとか身体を起こそうとするものの、絶頂の余韻がまだまだ続いていて、とても立ち上がれそうになかった。
「しょうがないなぁ……」
その様子を見た見吉が、若干恥じらいながら唇を指でなぞり、すぅっと心実の顔へ近づけていく。
「……んっ!」
心実と見吉の唇が重なり合う。
(見吉さんと、キス、しちゃった……)
放心状態といえど、予期しない展開に心実は目を見開く。
見吉の舌と唾液が、心実の口内へと押し込まれていく。
すると……。
(な、なんだか……!)
心実の瞳が、ぎらぎらと輝きを取り戻していく。
「ぷはぁ。ふふ、どう、椎名さん、ハイグレ人間とのキスのお味は? また元気になったでしょう?」
はっ、はっ、と犬の息継ぎのように呼吸をしながら心実は頷いた。
「ハイグレ……したくてたまらない?」
「はい! はい!」
「そう、じゃあ立とうか」
「は~い!」
立ち上がるないなや、心実は早速がばっとがに股になり、股間に手を添えた。
「ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ!!」
よだれを口元から垂らしながら、嬉しそうに両腕を上下に動かす心実。
すっかり、ハイグレに心を奪われたといった様子だった。
「ハイグレ! ハイグレ! ハイグレェッ!!」
「……さて、いよいよ仕上げだね」
笑みを浮かべながらぽつりと呟くと、美吉はハイグレポーズに夢中になっている心実に声をかけた。
「椎名さん、いよいよダイエットの仕上げをするよ」
「ハイグレ! ハイグレ! ハイグレッ!! ……ダイエット?」
心実はハイグレポーズを一度止め、きょとんとしながら美吉の言葉を復唱した。
そして、あぁ、そういえばそうだったという感じで、心実は思い出す。
この場所にいる、そもそもの理由を。
だが、実をいうと、もう、あまり興味がなかった。
そんなことより、このハイグレポーズをずっとやっていたかった。
そう、出来ることなら、いつまでも……。
「うふふ、このダイエットはね。椎名さんが、『ハイグレ人間』に生まれ変わることで成功となるの」
「ハイグレ人間……? な、なんですか、それは?」
ダイエットという言葉とは違い、心実は目を輝かせて、見吉の言葉に食いつく。
ハイグレ人間。
なんだろう? その胸がざわつく言葉は……。
心実は早く教えて下さいとでもいうように、「ハイグレッ! ハイグレッ!」とハイグレポーズを数回すばやく行う。
美吉はクスクスとおかしそうに笑い、
「椎名さん、その水着に、そのポーズ……ハイグレは、好き?」
心実にそう問いかけた。
「はい! もちろんですっ!」
即答しながら、心実は「ハイグレ! ハイグレ!」と見せつけるように、ハイグレポーズをとる。
「……でもね、椎名さん。今はそんな気持ちでも、しばらく時間が経てば、その気持ちはいずれ消えてしまうの。今の椎名さんのままなら、ね。」
寂しそうな顔で、見吉が言った。
「……椎名さん、これをはじめて着たときどう思った? 正直に言ってみて?」
「え、そ、それは……!」
心実は言葉に詰まった。
「……こ、こ、こんな、恥ずかしいもの、できれば着たくないな、と……」
言いながら、心実は目を伏せる。
どうして、自分はそんな気持ちを抱いてしまったのだろう。
こんなにも気持ちよくなれる、素晴らしい水着なのに……。
しかし……このままだと、そんな気持ちがなくなってしまう?
ハイグレを、着たくなくなってしまう?
そんな……!!
「み、美吉さん! 私、この気持ちを忘れたくありませんっ……! ハイグレを手放したくないですっ……!」
とても堪えられないとでもいうように、心実は見吉へ訴えた。
「ふふっ。落ち着いてよ、椎名さん。だからハイグレ人間の話をしたの。椎名さんもハイグレ人間になれば、その気持ちをいつまでも保っていられるから」
「で、でも、どうすれば……」
「……心配しなくても、だいじょうぶ」
美吉が、手を掲げる。
すると、見吉の手のひらが光り始め、ボールのようなピンク色の発光体が浮かび上がった。
「わたしが……椎名さんをちゃんとしたハイグレ人間にしてあげるから」
その光から、おもちゃのような丸型銃が現れる。
なんとも、非現実的な光景。
しかし、心実はさして驚きもせず、美吉にふと問いかける。
「あの……美吉さんも、ハイグレ人間なんですか……?」
「うん、そうだよ。数週間前に、ある人たちにハイグレ人間にしてもらったの。ハイグレ人間になるとね、ただの人間をハイグレ人間に変える力が備わるんだって。もっとも、末端のハイグレ人間には、いろいろ制限があるけど……」
質問に答えると、美吉は左頬を人差し指でポンポンと叩いた。
心実はそれで、初めて気づく。
美吉の左頬に、いつの間にか、星型の刺青が浮かんでいることに。
「うふっ。これね、ハイグレ人間の証のようなものなの。……さて、一通りの説明は終わったし」
美吉はにやっと笑った。
「椎名さん。ハイグレ人間に変えてあげてもいいけど、改めて椎名さんの気持ちを聞きたいな。ハイグレは……好き?」
「はいっ! 大好きですっ! ハイグレッ! ハイグレッ!」
まるで面接でも受けているかのような気分だった。
心実は必死に腕と口を動かして、ハイグレ好きをアピールするように、ハイグレポーズをとる。
「ハイグレ人間になると、他の人たちもハイグレ人間に変える指名が待ってるけど、いい?」
「他の人たちを、ですか……?」
「うん。少なくとも、この学園の女の子たちは全員ね。……いい?」
「はい! もちろんですっ! むしろ、ハイグレ人間に変えてあげましょう! ハイグレのすばらしさを知らないなんて悲しすぎます! ハイグレ! ハイグレ!」
美吉はその返答を聞いて、少し驚く。
「……すごい。まだ完全なハイグレ人間にもなってないのに、そんな応えが簡単に
出せるなんて。椎名さん、よっぽどハイグレと相性がいいのかな。それとも、私の洗脳の仕方がよかったのかな?」
「い、いけない考え方でしたか?」
「……ううん、ハイグレ人間らしいすばらしい考え方だね。椎名さん」
そう言って、見吉は「それじゃあ……」とおもちゃのような丸型銃を心実に向けた。
心実は察して、どうぞ撃ってくださいとでも主張するように、胸を張り、同時に股間を突き出す。
「見吉さん、わたしを……ハイグレ人間にしてください!」
その言葉が、合図となった。
見吉が銃の引き金をひく。
丸型銃からピンクの線状の光が飛び、その光は心実の身体に命中した。
「わあああああああっーーー!!!!」
心実は四肢を投げ出すように手足を万歳させ、ピンク色の発光に包まれていった。
雷に当たったかのように全身が宙に浮いた。
心地よい光に包まれながら、意識が薄らいでいく。
人間である自分の終わりを感じながら、心実はそっと目を閉じた。
そして――。
* * * * *
あとがき
心実がやっとハイグレ人間化しましたー!
更新遅れて申し訳ありません。
さらに、今回で終わりとお伝えしてたんですが、すいません全体的に長くなってしまい、エピローグと分割することにしました。
数日中にエピローグも掲載しますので、どうかお許しを!
エピローグは短いですが、ハイグレシーンや絶頂シーンも一応ありますので、冒頭よりは楽しんで頂ける・・・といいなぁ。
それでは、数日中の次回の更新でお会いしましょう!
コメント
No title
No title
(0106さんが先…だと!?)おはようハイグレー!(`・ω・´)ノシ(`・ω・´)ノシ(`・ω・´)ノシ
ついに心実のハイグレ人間化きたっす!銃で即洗脳もいいですが こうじっくり ねっとり洗脳していく過程もたまらんですたい(しかし最終的には光線も浴びせるという 鬼畜!)汗だくハイグレ生で見てみたいっす!それでは次回も期待!
ついに心実のハイグレ人間化きたっす!銃で即洗脳もいいですが こうじっくり ねっとり洗脳していく過程もたまらんですたい(しかし最終的には光線も浴びせるという 鬼畜!)汗だくハイグレ生で見てみたいっす!それでは次回も期待!
Re: No title
> こんばんハイグレー!(`・ω・´)ノ 正太郎さんはブログコメントへのレス付けと作品投下を同時に行う傾向が強いという仮説の下、正座待機してました(謎
>
> ついに堕ちちゃいましたねぇ心実(*´д`*)快楽漬けにして依存させ、果てに洗脳を自ら乞うまでに至ってしまうという黄金の流れをきっちりみっちり表現されていてハァハァが止まりません!
>
> エピローグも心待ちにしつつ(`・ω・´)ノシ ではではー!
0106さん、コメントありがとうございます!
そして、せっかく待機して頂いたのに、その日に限って一日遅れの更新で申し訳ありません!
やっと堕とせました、ここみん。
ちょっとハイグレ人間化するのが遅すぎたと思いますので、次回の活かしたい部分だと思ってます(泣
> (0106さんが先…だと!?)おはようハイグレー!(`・ω・´)ノシ(`・ω・´)ノシ(`・ω・´)ノシ
> ついに心実のハイグレ人間化きたっす!銃で即洗脳もいいですが こうじっくり ねっとり洗脳していく過程もたまらんですたい(しかし最終的には光線も浴びせるという 鬼畜!)汗だくハイグレ生で見てみたいっす!それでは次回も期待!
コメントありがとうございます!
汗だくハイグレ……いいですよねぇ。挿絵でそういうものを追加したいとは思ってますので、気が向いたらまた見に来てもらえるとうれしいです!
>
> ついに堕ちちゃいましたねぇ心実(*´д`*)快楽漬けにして依存させ、果てに洗脳を自ら乞うまでに至ってしまうという黄金の流れをきっちりみっちり表現されていてハァハァが止まりません!
>
> エピローグも心待ちにしつつ(`・ω・´)ノシ ではではー!
0106さん、コメントありがとうございます!
そして、せっかく待機して頂いたのに、その日に限って一日遅れの更新で申し訳ありません!
やっと堕とせました、ここみん。
ちょっとハイグレ人間化するのが遅すぎたと思いますので、次回の活かしたい部分だと思ってます(泣
> (0106さんが先…だと!?)おはようハイグレー!(`・ω・´)ノシ(`・ω・´)ノシ(`・ω・´)ノシ
> ついに心実のハイグレ人間化きたっす!銃で即洗脳もいいですが こうじっくり ねっとり洗脳していく過程もたまらんですたい(しかし最終的には光線も浴びせるという 鬼畜!)汗だくハイグレ生で見てみたいっす!それでは次回も期待!
コメントありがとうございます!
汗だくハイグレ……いいですよねぇ。挿絵でそういうものを追加したいとは思ってますので、気が向いたらまた見に来てもらえるとうれしいです!
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