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ハイグレアイドル秋山澪 ~3話[堕落]~
「……ッ、……」
トイレからなんとか脱出した澪は、特別棟近くに植えられている樹々の下で隠れるようにしゃがみ込み、息を整えていた。
むき出しになっているお尻に雑草が刺すように触れているが、今はそんなことを気にしてられない。
――良かった、誰にも見つからなくて……。
ここまで来るのに、随分な時間がむしゃらに外を走っていた気がする。
こんな、ハイレグ水着姿でだ。
いくら授業中とはいえ、これだけ派手に動けば誰かの目に入ってしまうのではないかと心配していたが、幸いにもそんな気配はなかった。
本当に、運が良かったと思う。
ある程度落ち着くと、澪は肩に手を置き、水着を引っ張ってみる。
が、やはり何故か脱ぐことができない。
澪は頭を抱えた。
今日は一体、なんなんだ? もう、わけがわからない……。
今朝のおかしな夢から始まった一連の出来事を考え、途方に暮れる。
今日の自分は、どこかおかしいというのは認めていたが、まさか曽我部会長までおかしくなってるなんて……。
(……会長。これからどんな顔して顔を合わせれば、いいんだろう)
また、ハイグレだの魔王がどうだのと言ってくるのだろうか?
会長が先ほど話した一連の内容。
澪は当然、信じるつもりはなかった……というか、信じたくない。
会長は少し気がふれてしまった、ということで自己解決したかった。
だが、それならばなぜ、会長は今朝自分が見た夢のことを知っていたのだろう?
よりにもよって、あんな……がに股になって変テコなポーズをしていた恥ずかしい夢のことを……。
澪は思い出し、思わず耳まで真っ赤になる。
そして、この水着だ。
なぜ、脱げないのだろう。
そもそも、なぜ自分は抵抗もなく着てしまったんだろう。
説明がつけられないことばかりだった。
(まさか、会長が言ってたことは……ほ、本当に……? でも、そんな……魔王がどうのなんて、非現実的な……映画やアニメじゃあるまいし……けれど、だったら……)
考えても考えても、答えが出ることはなかった。
いっそ、まだ夢から覚めていないということだったら、どんなに楽だろうか。
澪は、不安に駆られる。
会長のわけのわからない言動による不安……だけではなく、次、また同じようなことをされたとき、あのなんともいえない快感に抵抗できるだろうかという不安だった。
もしあのままずっと会長にされるがままだったら、どうなっていたのだろう……?
まさか、本当に……ハイグレ、人間なんてものに……。
澪は思わず身震いした。
とにかく、いつまでもこんな格好でいるのはまずい。
この水着の上からでも服を着なければ、と持ってきた制服に手を掛ける。
だが、
「…………」
澪は制服を眺めるだけで、一向に着ようとはしなかった。
やがて視線を真下に下ろし、自身の汚れた足の爪が目に付いた。
「やだっ、足ドロドロ……」
そう言って足を上げて、裸足の足裏を見る。砂や土、芝生の草などがはりつき、泥だらけになってしまっていた。
(汚い……洗わなきゃ。とりあえず……校舎の中に入ろう……制服も中で着ればいいや……)
澪はなぜかそのような考えに至り、迷うことなく行動を開始した。
制服を持って、澪は立ち上がる。
すると、制服のポケットから白い紙切れがハラリと落ちた。
あれ、紙なんか入れてたっけ? と澪は不思議そうにそれを拾いあげる。
と――。
『ハイグレ人間 澪さん へ』
という書き出しが目に入り、どくんっと心臓が鳴る。
ドキドキしながら目をすべらせていくと、そこにはこう書かれていた。
『その水着の秘密について知りたければ、今日の放課後に指定の教室にいらっしゃい
楽しみに待っているわ 』
ぺタ、ペタッ――。
澪は忍者のような慎重な動きで特別棟に入り、廊下を裸足で歩く。
生徒や先生の話声は今の所、聞こえてこない。
どうやらこの時間は、特別棟を使った授業はなかったようだ。
とりあえず制服を着て、出来れば足を洗える場所に行きたい。
そういうとトイレが手っ取り早いのだが、先ほどの騒動のせいで出来れば利用したくなかった。
ガタッ、と背後から突然物音が聞こえてくる。
ビクリと身体を揺らし、あわてて振り返ると、強い風で窓がゆれただけのようだ。
澪は安心して息をつくものの、
(あぁもう! なんでさっさと制服だけでも着とかなかったんだろう……? そうすれば、こんな無駄に緊張することなかったのにぃ……)
自分の行動のおかしさに今さら気づき、嘆く澪。
だが、それでも、今この場で服だけでもさっさと着てしまおうという、普通の思考にはなぜか結びつかなかった。
早くどこかの教室に隠れなきゃ……と、澪は思う。
しかし、よくよく考えれば特別教室は使われていないときは基本鍵がかかっているのが普通であった。
(ど、どうしよう、やっぱりトイレで……)
そう思った矢先だった。
無駄とは思いつつ適当な教室の扉を引いてみると、ガラッと音を発てて扉が開いたのだ。
澪は驚きつつも、入り口から中の様子を伺う。
電気がついておらず、薄暗い。
話し声なども聞こえず、人の気配はなかった。
……閉め忘れだろうか?
澪はそろりと素足を一歩しのばせる。
と、同時に授業終了をしらせるチャイムが上から響き渡った。
授業が変わり、この教室が使われるかもしれない、と澪の全身に緊張が走る。
隠れるように澪は壁へと張り付き、必死に息を潜めた。
だが、かなり遠くの方でザワザワとした声が聞こえるだけで、ここに人が来る様子はない。
ついでに、この教室の奥からも人の動きなどは一切感じられなかった。
そのうち再びチャイムが鳴ってしまったので、澪はようやくほっと安堵する。
なんだか少し、運がめぐって来たようにも感じた。
地獄で仏とはこのことだろう。
気が完全に緩んだのか、こそこそとした歩きを止め、澪は堂々とした様子で教室の奥へと歩いて行く。
教室内は机が規則正しく並んでいるだけだった。
と……、奥へ進むと視界の端で、ハイレグ姿の身体がわずかに見えたような気がした。
澪はドキっとして、あわててそちらを振り向く、と……。
(えっ、あ……。か、鏡?)
被服室に置いてあるような全身を確認できるタイプの鏡が、教室内の脇に何故か置かれていた。
何かで使ってそのままだったのだろうか? それにしても……。
(うわぁ……)
澪は心の中で絶句する。
自分のいやらしい姿を改めて目の当たりにし、澪は顔を真っ赤にさせた。こんな格好で学校内を徘徊していたなんて……。
くるりと後ろ向きになる。
(やだっ……、後ろもっ……)
肩甲骨も尻の豊かな丸みもすべてむき出しになっている自分の背中を見て、澪は思わず息を呑んだ。
じっと見つめていると、なんだかドキドキとヘンな気分になってくる。
ふと、尻の丸みに浮かぶ点のような一つの赤みが目についた。
澪はそれが確認しやすいよう、前屈みになり鏡に向けて尻を突き出す。
(あ……! ここに、会長の唇が…………)
そう、そこは会長が先ほど無我夢中でキスをしたり、吸ったり、舐めたりしていた箇所だった。
澪はドキドキしながら、その箇所に触れてみる。
ぬるっとした感触が指先を走った。
澪は指先を眼前に持ってきて、ごくっと喉をならす。
(会長の唾液……ま、まだっ、ちょっと残ってたなんて……!)
「……………」
無心にそれを眺めていると、澪は思わず舌を伸ばしたくなる衝動に駆られた。
だが、理性が、そんな変態みたいなことしてはいけないと必死に押さえつける。
しかし……。
「会長っ……!」
(私っ、ほんとうは……!)
ぽつりと呟きながら、澪は再び自分の尻がアップに映っている鏡を向く。
(もっと、ずっと……舐めてて、ほしかったんです……)
隠していた本心を漏らしながら、澪は鏡に尻を押し付ける。
が、それに応えたのは、ヒヤッとした無機質な鏡の冷たさだった。
「ひゃっ……!?」
澪はびくんっと身体を震わせた。
その冷たさが澪の思考に正常さを取り戻させ、
(は、早く服を着なくちゃ……!)
と、鏡から澪を引き離させた。
澪は教室の端の机に身をよせ、制服を着ようとする。
「…………」
だが、やはり手がとまってしまう。
(……なんでだろう。なんだかこの制服、着たくない……)
そんな気持ちが、澪の心に広がっていた。
ワイシャツをパンパンと伸ばして皺を取り、袖口に手を入れてみるものの、
(……暑くるしい)
やはり澪はワイシャツを脱ぎ、その辺にぽいっと放ってしまった。
挙句の果てに、
(ど、どうせしばらく誰も来ないし、まだ、このままでもいいか……。今日は、ほんと暑いし……この制服、トイレの床に置いたりして汚いし……うん)
と、澪は自分の気持ちを無理やり正当化し、とうとうハイレグ水着一枚のままで、教室の床に体育座りで腰を下ろしてしまった。
なんのためにこの教室に来たのかも忘れ、無言でじっと木造の床に座る澪。
けれど、それも長くは続かない。
「…………ッ」
押し殺したように、澪は声を漏らす。
苦しそうに身をよじり、「はぁ…はぁ……」と熱い吐息を漏らす。
(な、なん…で……)
曽我部会長の息遣いが、胸や尻やふともも、口内を弄ってきた彼女の手と指の感触が、そして――逃げ出さなければ得られていたであろうめくるめく快感。
それらが無意識に脳裏に浮かび、澪の身体を激しく火照らせていく。
必死に打ち消そうとしても、まるでこの水着のように、離れてくれない。
「はぁ、はぁ……!」
ついに我慢できず、澪の手が動き出す。
今にもこぼれ落ちてしまいそうな大きな胸へ、澪の滑らかな指先がゆっくりと、震えながら近づいていく。
「だ、駄目……だ……こんな、こと……!」
自分自身の戒めの言葉に、手の動きがピクリと止まるも、それは一瞬だけしかもたない。
澪の大きめな手が、ハイレグ水着ごと胸の脂肪で沈んでいく。
「んんっ……!」
澪は高い声をあげた。
恥ずかしがり屋な澪だが、こんな風に自分の胸を揉むことは初めてではない。
しかし、ただ胸を揉んだだけで、こんなにも興奮したのは初めてのことだった。
「んっ……んっ……!」
澪は両手で胸を揉みしだく。
最初は優しく、だが、次第に強く。
しばらくそうしていると、澪は手持ち無沙汰になっていた片方の手を顔へ持っていき、人差し指を口内へ含ませ、舌の上に置いた。
会長が先ほどトイレでしてきたことを再現するかのように。
「んふっ……ふぅっ……」
胸を揉み、自分の指を口の中で舐めまわす澪。
たったそれだけのことなのに、異様な興奮が彼女の中にわき上がっていた。
けれど、何か物足りない……。
指をしゃぶりながら、澪は視線を下におろす。
股の水着部分は、すでに真新しい染みが出来あがっていた。
澪はじゅぱっと音をたてながら、唇から指を取り出し、さらなる興奮を得ようと股にそーっと手を向かわせようとするが……。
(い、いけない……!)
さすがにそれはまずい、と手が止まった。
そう、ここは学校なのだ……。
少し離れれば、たくさんの生徒や先生、友達に後輩までいる場所なのに、授業をサボって自慰行為なんてしていいわけがない。
しかも、よりにもよってこんなハイレグ水着の姿で。
澪は必死に押しとどまり、胸を揉むだけで終わらせようとした。
だが、一度抱いてしまった好奇心を止めるのは至難の業だった。
(……ちょっと、ちょっとだけ……!)
すぐやめるから、と太ももをこすりながら言い訳し、股の上に手をおいてしまう。
唾でぬれた人差し指で、水着越しの秘所を優しくさすってみると……。
「んあぁっ……!?」
澪はビクンッと身体を震わせる。ちょっと触っただけなのに、予想以上の強い快感だった。
思わずでかい声がもれてしまう。
「はっ、はっ……すご、い……!」
澪は再び、秘所を弄る。
すぐやめるはずだったのが、秘所を弄る指の動きは時が経つにつれどんどん激しさを増し、速くなっていく。
すでに秘所からは大量の液があふれ始めていた。
水着の上からさするだけだった指も、今や水着の中に入り込み、秘所を直接刺激してしまっている。
指の動きを止めるとことなど、もはや考えられなくなっていた。
「あっ、あっ……! んんぅっ……!」
(んあぁっ……! いぃ、よぉぅ……けど……)
喘ぎながら、澪はどことなく不満げな顔を浮かべる。
指による快感だけでは、足りなくなってきてしまっていたのだ。
だが、これ以上の快感を得る方法なんて……。
思案する澪の脳裏に、ふと、ある光景がよみがえってきた。
曽我部会長に太ももを掴まれ、持ち上げられたときのこと。
水着が股や秘所に食い込み、今までに感じたことのないような快感に震える自分。
「…………ッ!」
澪は秘所を弄くっていた手を出し、股部分のハイレグ水着をぎゅっと握った。
ただでさえ最低限の大きさしかなかった布が、握られたことで縄や紐ぐらいの面積になってしまう。
当然、澪の秘所も控えめな毛も、ほぼ丸見えの状態だった。
澪はごくりっと生唾を飲み込む。
この、握った水着を引き上げれば……水着を股におもいきり食い込ませて刺激すれば……今よりもっと、気持ちよくなれるかもしれない。
しかし、曽我部会長から逃げ出したときのように、わずかに残された理性が必死に警報をならす。
これ以上こんなことを続けていたら、もう、引き返せないような予感がする、と。
(だ、駄目っだ……! もう、やめっ、ない……と……!)
あのときのように、澪は自分に言い聞かせる。
だが、あのときと今では、状況が違う。
あのときは曽我部会長がいたけど、今は自分一人だけ……そう、見ているのは自分だけなのだ……。
すべてを知るのは自分だけ、という甘い誘惑がついに澪を超えてはいけない線を超えさせてしまう。
…………グイィッ!!
「――ッ!? あぁ――ッ!!!?」
澪の甲高い声が教室内に響き渡る。
水着を引っ張った左手がぶるぶると震え、瞳があらぬ方向にいきそうになる。
それほどの強烈な快感だったのだ。
澪は「ハァ、ハァ」と荒い吐息をもらしながら、あはっと笑う。
(す……ご、い……、すごいすごい、すごい…これ、すごいっ……!)
澪は興奮を抑えられなかった。
まるで新たなおもちゃを手にした子供のような表情で鼻息を荒くし、再び左手に力を込めると、
「おほおぉっ――!?」
澪は今まで感じたことがないような気持ちよさに、あられもない声がもれた。
もう一度、水着を引っ張り、食い込ませる。
今度はさっきよりも強く、大きく。
「あひぃっ……!? ひぁああっ!!!!」
まさか、こんな風に水着を秘所に食い込ませる行為がこんなにも気持ちいいものだっったなんて……!
澪は驚きを隠せなかった。
だが、単なる下着やスクール水着でこんな行為をしても、ここまで気持ちよくなることはなかっただろう。
きっと、このハイレグ水着……ううん、『ハイグレ水着』で、こすりつけているから……、こんなに気持ちよくなれるんだ、と澪は何故か自信を持ってそう確信していた。
このハイグレ水着のおかげ――そう思うと、澪はこのハイグレ水着がとたんに愛おしくてしょうがなくなってくる。
(ううん……ちがう……)
澪は胸の中で呟く。
本当はもっと前から、この水着のことが好きになっていたのかもしれない。
この教室に来るまで服を着るタイミングなんて何度もあった。
なのに、何かと理由をつけて、今の今までこのハイグレ水着一枚でぶらついていた。
あれは……本当は、もう服なんて着たくなかったからだ。
ずっと、このハイグレ水着一枚で過ごしていたい――そう思っていたからだ。
「あぁん、そ、そうだぁ……わ、わたしぃ……そうだったんだぁ……!!」
完全にタカがはずれた心が、澪の必死に隠していた本心をさらけ出させていく。
「んはぁっ……!! いぃっ、いぃよぉ……!! き、気持ちいいよぉお……!!」
だらしなく涎を垂らしながら、澪は声をあげる。
手を動かす速度は上がり、もはや水着を食い込ませるというよりはこすりつけるような形になっていた。
シュッシュッという股間と水着が摩擦する音が響く。
「あはぁぁあ……!! しゅっ、しゅごいぃ……、しゅごぃいよおぉぉっ……!! 壊れちゃうぅぅ……!!」
あまりの気持ちよさに、足の裏をダンダンダンッと床に何度も叩きつけて、快感に身もだえする澪。
顎にはよだれが垂れ、目の焦点は完全にあさっての方向へ向いてしまっていた。
その姿たるや、学園の人気者『秋山澪』と同一人物とは思えないほどの淫らさだった。
「ふあっ! ああぁっ! あはぁ……っ! く、くるっ! もう、わたっ、わたひいぃ……!!」
澪は一際高い声を発する。
訪れようとしている限界を察知し、なすすべなく首を横に振るった。
そして……。
「ふあぁあっ、あっ……!? い、いくうぅっーーッ!!」
叫びながら、ついに澪は絶頂を迎えた。
ぷゅっ、ぷゅっと絶頂の証を噴き出しながら、澪は水着から手を離し、地面に大の字で寝転がった。
「はぁ……はぁ……」
熱い吐息をもらしながら、目を閉じ、余韻に浸る澪。
やがて、澪はそろそろと顔を起こすと……。
「……うふっ」
妖しげな笑みを、口元に浮かべた。
開いた瞳からは、以前の澪では考えられない、欲望にとりつかれた妖しい輝きを放っていた。
澪は立ち上がり、きょろきょろと周りを見まわす。
「ん~~」
なにかを品定めをするかのように、ねっとりとした視線を教室中に送る澪。
お目当てのものが見つかったのか、にたりと笑い、前に出る。
向かった先は、教室隅に置いてある人ひとりがぎりぎり入れそうな、縦長のロッカーだった。
バタンッと開けると、そこにはバケツや雑巾にちりとり、そして、ほうきなどがぎっしりと詰まっている。
澪はその中から、T字状の床用ほうきを取り出すと、
「うふふ……」
太ももを持ち上げて、長い取っ手部分を跨る。
それだけ見れば、まるで魔法使いのまねごとでもしているかのようだった。
だが当然、澪は、魔法使いごっこをするためにそんなことをしているわけではなかった。
もちろん、そうじをするためでもなく……。
「あふぅっ!」
澪は甲高い声をあげた。
ぐしょぐしょになった秘所と、ほうきの細くて堅い取っ手が重なるように腰を落とし、密着させた。
そして……。
シュッ、ヒュッ、シュッ!!
取っ手をもつ両腕を前後に動かし、同時に腰も前後に振るい始める。
「うおぉあぁっ、あぁっ……!?」
澪はさらなる快感を得るため、ほうきの取っ手でこすりつけ自慰を始めたのだ。
ハイレグ水着を間にはさみ、取っ手の固い部分に秘部を必死に押しつける。
「あぁうぅっ……、もっとぉ、もっとぉ……!!」
ほうきを宙に浮かせた状態ではもの足りなかったのか、澪はほうきをダンッと柱のように垂直に立てた。
そして、再び取っ手に股を押しつけ、今度はスクワットでもするかのように足を上下運動させて、激しくこすりつける。
「あふっ! あっ! いっいぃ、いぃよぉ……!! ふぁああっ……!?」
獣のように、快感の声をあげる澪。
あまりの快感に太ももがぶるぶると震え、今にも倒れそうになるが、ほうきをもつ手だけは絶対に離さない。
そうやって快感に悶えながらも、ハイレグ水着越しの股に棒をこすりつける姿は、とてつもなくいやらしい姿だった。
「お、おぁっ! あっ! だめっ、まぁた……またイっ、イくっ!! イっちゃぅううっ……!!」
しぼり出すようにそう言うと、
「ふああああっーー!! イくうぅーーーーーっ!!!!」
叫びながら、澪はほうきを手放した。
生まれたての小鹿のようによたよたと後ろ向きで歩き、ビタンとお尻から床に着地してそのまま床に身を投げ出す。
「はぁ、はぁ……あぁ、いぃ……」
二度目の絶頂を迎え、至福の言葉をもらす。
しかし、その言葉とは裏腹に、澪はまた少し不満気な表情を浮かべた。
気持ちいい……とっても、気持ちいい……けど、まだだ……まだ、もの足りない。これだけじゃ、もの足りない。もっと、気持ちよくなりたい……。
そんなことを思いながら、澪は仰向けの状態であごをのばす。
逆さまになった視界を物憂げに見つめながら、お股を指先でさする。
どうすれば、もっと気持ちよくなれるのか。
澪は考えをめぐらせる。
しかし、この場所でひとりで快楽をむさぼる方法など限られていた。
考えが浮かばない澪はむくりと起き上がり、澪の淫らな液でぬれたほうきを拾おうとした。
また、こすりつけで快感を得ようとしたのだ。
だが、そこで、ふと鏡が目に入る。
「あ……」
澪は、ぽかんと声をもらした。
そして、わなわなと身体を震わせた。
(あった……もっと、気持ちよくなる方法……!)
喜びと興奮の震えだった。
脳裏には、今朝の夢のことや会長との出来事が浮かんでいた。
これしかない、と思った。
とっても恥ずかしくて、みっともないこと。
けれども、下手に秘所を刺激するよりも、気持ちよくなれてしまうかもしれないこと。
澪はクスリと笑い、何の抵抗もなく鏡の方に歩いていく。
今の澪にとって、気持ちよくなれること以上に大切なことなどなかった。
鏡の前に立つ。
ハイレグ姿の全身が映りこむ。
澪はうふっと微笑む。
「……ねぇ? 私の、『ハイグレ』……見たい?」
澪は、鏡に向かってそう問いかけた。
鏡に写っている自分が、別の自分のように思えたからだ。
理性や羞恥心などに縛られ、ちょっとしたことで恥ずかしがっていた数分前までの愚かな自分。
そんな自分が、鏡の奥に無様に閉じ込められ、顔を真っ赤にしてをこちらを眺めている。
今の淫らな表情を浮かべた澪には、そんなふうに脳内変されていた。
澪はすっと顔を鏡に近づけ、
「見せてあげる……私の、『ハイグレポーズ』……」
そう、呟いた。
一歩後ろにさがり、足を開く。
今朝、鏡の前にやったときと同じ、がに股になった。
今度はパジャマではなく、しかも、ハイレグ水着姿で。
あの、恥ずかしい夢とまったく同じ姿……。
スゥ……、と息を吸いこんでいから、澪はそっと股間のラインに手を添えた。
そして――。
「ハイ、グレッッ!!」
高らかにそう宣言しながら、澪は両腕をVの字になるよう引き上げた。
「ほぉあぁぁぁっ!!?」
ただ腕を引き上げただけなのに、股間のハイレグ水着がきゅっと締まり、今まで感じたことのない刺激が身体を包み込む。
太ももがガクガクと震え、今にも倒れそうになるが、なんとか持ちこたえようと歯をくいしばり、もう一度股間に手をそえる。
「ハイグレッ! ハイグレェッ! ハイグレェエエッ!!」
なんどもなんども、股間を中心にVの字を創り出す。
「ハイグレェッ!! ハイグレェッ!! ふあっ、あぁ!! き、き、気持ちいぃよぉぉおおおっ!! なにこれぇっ!! ハイグレェッ!! ハイグレェッ!!」
すごい、すごすぎるっ……!! 頭がおかしくなってしまいそう……!!
秘所を直接もてあそぶよりも、このポーズををとることの方が、はるかに性的刺激を得られてしまってた。
なぜ、このポーズでこんなにも気持ちよくなれるのか、わからない。
しかし、夢ではなく現実の世界でその快感を知ってしまった澪は、もう後戻りすることはできなかった。
「ハイグレェッ! ハイグレェッ! ハイグレェッ! あ、あひぃいいッ! イクっ! もうっ、イっちゃぅうううーー!!」
秘所から、ぷしゅっ、ぷゅっと絶頂の証が吹き出る。
澪は三度目の絶頂をはやくも迎えてしまった。
だが、今までの絶頂とはちがい、放心しながら身を投げ出すようなことはしなかった。
ビクビクと太ももを震わせながらも、がに股ポーズを必死に維持して、再びハイグレポーズを再開する。
「ハイ……グゥ……レェ……、ハイグ……レ……」
たとえ絶頂を迎えたからといって、ハイグレをやめたくなかった。
どんな理由があっても、今はハイグレポーズを取り続けなければならない。
そんな思いに、澪は突き動かされていた。
「ハイグレ、ハイグレ、ハイ、グ、レ……。あ、ああッ……!?」
そんな思いに突き動かされた結果なのか、澪は自分の身体が変わっていくような違和感に包まれる。
「ハイグレッ! ハイグレッ! ふあッ、あぁ!? な、なにこれ……! なにこれえぇ……!! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!!」
ぶんぶんと首をふりながら、謎の違和感に震える澪。
体中を駆け巡る違和感は、やがて目に見える形で現れ始めた。
澪の全身が少しずつ、光を帯び始めたのである。
「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!!」
ポーズをとる度に、輝きを増していく澪の身体。
ピンク色の心地よい閃光に包まれながら、澪は夢中になってハイグレポーズを続けた。
自分自身の存在が、なにか別の、高貴なものへと変わっていくような、そんな予感がした。
(き、きてっ……! はやく、きてぇ……!!)
「ハイグレェッ! ハイグレェッ! ハイグレェッ!」
澪は必死にそれを迎えいれるかのように、ハイグレポーズを繰り返した。
すると、脳裏に、声が聞こえ始めてくる。
……ソウヨ ソレデ イイノ ツヅケナサイ
片言でそう告げてくる、なぞの声。
澪は声に従い、懸命にハイグレポーズをくりかえした。
背筋をしっかり伸ばし、胸を張り、むさぼるように股のVラインをなぞる。
と……。
(ふあぁあっ、く、くるっ……!! わ、わたひぃ……!!!!)
「ハイグレェエエエーーッ!!!!」
四度目の絶頂と同時に、澪はまばゆい閃光に包まれた。
やがて、光が収まると、そこから現れた澪は、明らかに以前の澪とは違う存在と化していた。
左の頬には星型のマークが浮かび上がり、肌の色は人間のものとは思えない、真っ青な色へと変化していた。
「……うふふふふふ」
澪は怪しげな笑みを浮かべる。
肌の色はすぐに元の健康そうな肌の色へと戻ったものの、頬のマークだけは消えることはなかった。
「――ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!!」
澪は再びがに股に足を非違ら気、ハイグレポーズを行う。
しかし、今までのように快楽をむさぼるためのハイグレではない。
なにかを決意するような、証明するような、誇らしげさすら感じさせるハイグレだった。
澪はハイグレポーズを数回ほどで切り上げ、脱ぎ散らかした制服の方へと向かった。
散らばっている制服を、拾い上げる。
汚らしいものを見るような目でそれを睨みつつも、澪はどういうわけか、あれだけ敬遠していた制服を着始めたのである。
ハイグレ水着の上からYシャツを着て、スカートを穿いた。
スカートのポケットをまさぐり、一通の手紙を取り出した。
澪はそれを、まるで恋人からの手紙のような目でうっとりと眺めながら、指先で頬に刻まれている星型のマークを撫でつける。
すると、星型のマークは皮膚の中に押し込まれるように見えなくなってしまった。
頬の印を隠した澪は、曽我部会長からの手紙を大事にしまいながら特別教室を出て、自分の教室へと戻っていく。
教室に戻れば、クラスメートの何人かが澪を心配して声をかけてくるが、澪はだいじょうぶと、少し照れくさそうに返事をかえす。
はたから見れば、普段の秋山澪と変わらなく見えるだろう。
しかし、そこにいる秋山澪がすでに以前の秋山澪とは違う、変わりはてた存在になっていることに気づくものは、誰もいなかった。
そして、放課後……。
* * *
あとがき
まず最初に……ヒナタのSS更新を待っていた頂いた方に、深くお詫び申し上げます。申し訳ありません! 諸事情で来週に持ち越させて頂きます!
そこで、ちょうどこちらもきりのいいとことで仕上がっていたのでこちらを掲載させていただきました。
で、さっそくの更新でターゲットである澪、ハイグレ人間(星人)化しました!
タイトル通り、だんだんと堕落していく感じを描けてればいいなと思いつつ、楽しんでいただければ幸いです。
とりあえず、止まっていたSSがいい感じに進んでいるので、別二次キャラの洗脳SSやらオリジナルSSやらも手を出していきたいと思ってます!(SS書きさん同士の企画なんかも初参加してみちゃいました!がんばるぞ!
あと、絵! リク絵や挿絵もがんばらなくては!(リク遅くてほんとごめんなさい!!
最近、SSばっかなので……! うん!
といった感じで引き続き、当ブログで暇つぶししていただければ幸いです!
では、次回の更新でお会いしましょう!
トイレからなんとか脱出した澪は、特別棟近くに植えられている樹々の下で隠れるようにしゃがみ込み、息を整えていた。
むき出しになっているお尻に雑草が刺すように触れているが、今はそんなことを気にしてられない。
――良かった、誰にも見つからなくて……。
ここまで来るのに、随分な時間がむしゃらに外を走っていた気がする。
こんな、ハイレグ水着姿でだ。
いくら授業中とはいえ、これだけ派手に動けば誰かの目に入ってしまうのではないかと心配していたが、幸いにもそんな気配はなかった。
本当に、運が良かったと思う。
ある程度落ち着くと、澪は肩に手を置き、水着を引っ張ってみる。
が、やはり何故か脱ぐことができない。
澪は頭を抱えた。
今日は一体、なんなんだ? もう、わけがわからない……。
今朝のおかしな夢から始まった一連の出来事を考え、途方に暮れる。
今日の自分は、どこかおかしいというのは認めていたが、まさか曽我部会長までおかしくなってるなんて……。
(……会長。これからどんな顔して顔を合わせれば、いいんだろう)
また、ハイグレだの魔王がどうだのと言ってくるのだろうか?
会長が先ほど話した一連の内容。
澪は当然、信じるつもりはなかった……というか、信じたくない。
会長は少し気がふれてしまった、ということで自己解決したかった。
だが、それならばなぜ、会長は今朝自分が見た夢のことを知っていたのだろう?
よりにもよって、あんな……がに股になって変テコなポーズをしていた恥ずかしい夢のことを……。
澪は思い出し、思わず耳まで真っ赤になる。
そして、この水着だ。
なぜ、脱げないのだろう。
そもそも、なぜ自分は抵抗もなく着てしまったんだろう。
説明がつけられないことばかりだった。
(まさか、会長が言ってたことは……ほ、本当に……? でも、そんな……魔王がどうのなんて、非現実的な……映画やアニメじゃあるまいし……けれど、だったら……)
考えても考えても、答えが出ることはなかった。
いっそ、まだ夢から覚めていないということだったら、どんなに楽だろうか。
澪は、不安に駆られる。
会長のわけのわからない言動による不安……だけではなく、次、また同じようなことをされたとき、あのなんともいえない快感に抵抗できるだろうかという不安だった。
もしあのままずっと会長にされるがままだったら、どうなっていたのだろう……?
まさか、本当に……ハイグレ、人間なんてものに……。
澪は思わず身震いした。
とにかく、いつまでもこんな格好でいるのはまずい。
この水着の上からでも服を着なければ、と持ってきた制服に手を掛ける。
だが、
「…………」
澪は制服を眺めるだけで、一向に着ようとはしなかった。
やがて視線を真下に下ろし、自身の汚れた足の爪が目に付いた。
「やだっ、足ドロドロ……」
そう言って足を上げて、裸足の足裏を見る。砂や土、芝生の草などがはりつき、泥だらけになってしまっていた。
(汚い……洗わなきゃ。とりあえず……校舎の中に入ろう……制服も中で着ればいいや……)
澪はなぜかそのような考えに至り、迷うことなく行動を開始した。
制服を持って、澪は立ち上がる。
すると、制服のポケットから白い紙切れがハラリと落ちた。
あれ、紙なんか入れてたっけ? と澪は不思議そうにそれを拾いあげる。
と――。
『ハイグレ人間 澪さん へ』
という書き出しが目に入り、どくんっと心臓が鳴る。
ドキドキしながら目をすべらせていくと、そこにはこう書かれていた。
『その水着の秘密について知りたければ、今日の放課後に指定の教室にいらっしゃい
楽しみに待っているわ 』
ぺタ、ペタッ――。
澪は忍者のような慎重な動きで特別棟に入り、廊下を裸足で歩く。
生徒や先生の話声は今の所、聞こえてこない。
どうやらこの時間は、特別棟を使った授業はなかったようだ。
とりあえず制服を着て、出来れば足を洗える場所に行きたい。
そういうとトイレが手っ取り早いのだが、先ほどの騒動のせいで出来れば利用したくなかった。
ガタッ、と背後から突然物音が聞こえてくる。
ビクリと身体を揺らし、あわてて振り返ると、強い風で窓がゆれただけのようだ。
澪は安心して息をつくものの、
(あぁもう! なんでさっさと制服だけでも着とかなかったんだろう……? そうすれば、こんな無駄に緊張することなかったのにぃ……)
自分の行動のおかしさに今さら気づき、嘆く澪。
だが、それでも、今この場で服だけでもさっさと着てしまおうという、普通の思考にはなぜか結びつかなかった。
早くどこかの教室に隠れなきゃ……と、澪は思う。
しかし、よくよく考えれば特別教室は使われていないときは基本鍵がかかっているのが普通であった。
(ど、どうしよう、やっぱりトイレで……)
そう思った矢先だった。
無駄とは思いつつ適当な教室の扉を引いてみると、ガラッと音を発てて扉が開いたのだ。
澪は驚きつつも、入り口から中の様子を伺う。
電気がついておらず、薄暗い。
話し声なども聞こえず、人の気配はなかった。
……閉め忘れだろうか?
澪はそろりと素足を一歩しのばせる。
と、同時に授業終了をしらせるチャイムが上から響き渡った。
授業が変わり、この教室が使われるかもしれない、と澪の全身に緊張が走る。
隠れるように澪は壁へと張り付き、必死に息を潜めた。
だが、かなり遠くの方でザワザワとした声が聞こえるだけで、ここに人が来る様子はない。
ついでに、この教室の奥からも人の動きなどは一切感じられなかった。
そのうち再びチャイムが鳴ってしまったので、澪はようやくほっと安堵する。
なんだか少し、運がめぐって来たようにも感じた。
地獄で仏とはこのことだろう。
気が完全に緩んだのか、こそこそとした歩きを止め、澪は堂々とした様子で教室の奥へと歩いて行く。
教室内は机が規則正しく並んでいるだけだった。
と……、奥へ進むと視界の端で、ハイレグ姿の身体がわずかに見えたような気がした。
澪はドキっとして、あわててそちらを振り向く、と……。
(えっ、あ……。か、鏡?)
被服室に置いてあるような全身を確認できるタイプの鏡が、教室内の脇に何故か置かれていた。
何かで使ってそのままだったのだろうか? それにしても……。
(うわぁ……)
澪は心の中で絶句する。
自分のいやらしい姿を改めて目の当たりにし、澪は顔を真っ赤にさせた。こんな格好で学校内を徘徊していたなんて……。
くるりと後ろ向きになる。
(やだっ……、後ろもっ……)
肩甲骨も尻の豊かな丸みもすべてむき出しになっている自分の背中を見て、澪は思わず息を呑んだ。
じっと見つめていると、なんだかドキドキとヘンな気分になってくる。
ふと、尻の丸みに浮かぶ点のような一つの赤みが目についた。
澪はそれが確認しやすいよう、前屈みになり鏡に向けて尻を突き出す。
(あ……! ここに、会長の唇が…………)
そう、そこは会長が先ほど無我夢中でキスをしたり、吸ったり、舐めたりしていた箇所だった。
澪はドキドキしながら、その箇所に触れてみる。
ぬるっとした感触が指先を走った。
澪は指先を眼前に持ってきて、ごくっと喉をならす。
(会長の唾液……ま、まだっ、ちょっと残ってたなんて……!)
「……………」
無心にそれを眺めていると、澪は思わず舌を伸ばしたくなる衝動に駆られた。
だが、理性が、そんな変態みたいなことしてはいけないと必死に押さえつける。
しかし……。
「会長っ……!」
(私っ、ほんとうは……!)
ぽつりと呟きながら、澪は再び自分の尻がアップに映っている鏡を向く。
(もっと、ずっと……舐めてて、ほしかったんです……)
隠していた本心を漏らしながら、澪は鏡に尻を押し付ける。
が、それに応えたのは、ヒヤッとした無機質な鏡の冷たさだった。
「ひゃっ……!?」
澪はびくんっと身体を震わせた。
その冷たさが澪の思考に正常さを取り戻させ、
(は、早く服を着なくちゃ……!)
と、鏡から澪を引き離させた。
澪は教室の端の机に身をよせ、制服を着ようとする。
「…………」
だが、やはり手がとまってしまう。
(……なんでだろう。なんだかこの制服、着たくない……)
そんな気持ちが、澪の心に広がっていた。
ワイシャツをパンパンと伸ばして皺を取り、袖口に手を入れてみるものの、
(……暑くるしい)
やはり澪はワイシャツを脱ぎ、その辺にぽいっと放ってしまった。
挙句の果てに、
(ど、どうせしばらく誰も来ないし、まだ、このままでもいいか……。今日は、ほんと暑いし……この制服、トイレの床に置いたりして汚いし……うん)
と、澪は自分の気持ちを無理やり正当化し、とうとうハイレグ水着一枚のままで、教室の床に体育座りで腰を下ろしてしまった。
なんのためにこの教室に来たのかも忘れ、無言でじっと木造の床に座る澪。
けれど、それも長くは続かない。
「…………ッ」
押し殺したように、澪は声を漏らす。
苦しそうに身をよじり、「はぁ…はぁ……」と熱い吐息を漏らす。
(な、なん…で……)
曽我部会長の息遣いが、胸や尻やふともも、口内を弄ってきた彼女の手と指の感触が、そして――逃げ出さなければ得られていたであろうめくるめく快感。
それらが無意識に脳裏に浮かび、澪の身体を激しく火照らせていく。
必死に打ち消そうとしても、まるでこの水着のように、離れてくれない。
「はぁ、はぁ……!」
ついに我慢できず、澪の手が動き出す。
今にもこぼれ落ちてしまいそうな大きな胸へ、澪の滑らかな指先がゆっくりと、震えながら近づいていく。
「だ、駄目……だ……こんな、こと……!」
自分自身の戒めの言葉に、手の動きがピクリと止まるも、それは一瞬だけしかもたない。
澪の大きめな手が、ハイレグ水着ごと胸の脂肪で沈んでいく。
「んんっ……!」
澪は高い声をあげた。
恥ずかしがり屋な澪だが、こんな風に自分の胸を揉むことは初めてではない。
しかし、ただ胸を揉んだだけで、こんなにも興奮したのは初めてのことだった。
「んっ……んっ……!」
澪は両手で胸を揉みしだく。
最初は優しく、だが、次第に強く。
しばらくそうしていると、澪は手持ち無沙汰になっていた片方の手を顔へ持っていき、人差し指を口内へ含ませ、舌の上に置いた。
会長が先ほどトイレでしてきたことを再現するかのように。
「んふっ……ふぅっ……」
胸を揉み、自分の指を口の中で舐めまわす澪。
たったそれだけのことなのに、異様な興奮が彼女の中にわき上がっていた。
けれど、何か物足りない……。
指をしゃぶりながら、澪は視線を下におろす。
股の水着部分は、すでに真新しい染みが出来あがっていた。
澪はじゅぱっと音をたてながら、唇から指を取り出し、さらなる興奮を得ようと股にそーっと手を向かわせようとするが……。
(い、いけない……!)
さすがにそれはまずい、と手が止まった。
そう、ここは学校なのだ……。
少し離れれば、たくさんの生徒や先生、友達に後輩までいる場所なのに、授業をサボって自慰行為なんてしていいわけがない。
しかも、よりにもよってこんなハイレグ水着の姿で。
澪は必死に押しとどまり、胸を揉むだけで終わらせようとした。
だが、一度抱いてしまった好奇心を止めるのは至難の業だった。
(……ちょっと、ちょっとだけ……!)
すぐやめるから、と太ももをこすりながら言い訳し、股の上に手をおいてしまう。
唾でぬれた人差し指で、水着越しの秘所を優しくさすってみると……。
「んあぁっ……!?」
澪はビクンッと身体を震わせる。ちょっと触っただけなのに、予想以上の強い快感だった。
思わずでかい声がもれてしまう。
「はっ、はっ……すご、い……!」
澪は再び、秘所を弄る。
すぐやめるはずだったのが、秘所を弄る指の動きは時が経つにつれどんどん激しさを増し、速くなっていく。
すでに秘所からは大量の液があふれ始めていた。
水着の上からさするだけだった指も、今や水着の中に入り込み、秘所を直接刺激してしまっている。
指の動きを止めるとことなど、もはや考えられなくなっていた。
「あっ、あっ……! んんぅっ……!」
(んあぁっ……! いぃ、よぉぅ……けど……)
喘ぎながら、澪はどことなく不満げな顔を浮かべる。
指による快感だけでは、足りなくなってきてしまっていたのだ。
だが、これ以上の快感を得る方法なんて……。
思案する澪の脳裏に、ふと、ある光景がよみがえってきた。
曽我部会長に太ももを掴まれ、持ち上げられたときのこと。
水着が股や秘所に食い込み、今までに感じたことのないような快感に震える自分。
「…………ッ!」
澪は秘所を弄くっていた手を出し、股部分のハイレグ水着をぎゅっと握った。
ただでさえ最低限の大きさしかなかった布が、握られたことで縄や紐ぐらいの面積になってしまう。
当然、澪の秘所も控えめな毛も、ほぼ丸見えの状態だった。
澪はごくりっと生唾を飲み込む。
この、握った水着を引き上げれば……水着を股におもいきり食い込ませて刺激すれば……今よりもっと、気持ちよくなれるかもしれない。
しかし、曽我部会長から逃げ出したときのように、わずかに残された理性が必死に警報をならす。
これ以上こんなことを続けていたら、もう、引き返せないような予感がする、と。
(だ、駄目っだ……! もう、やめっ、ない……と……!)
あのときのように、澪は自分に言い聞かせる。
だが、あのときと今では、状況が違う。
あのときは曽我部会長がいたけど、今は自分一人だけ……そう、見ているのは自分だけなのだ……。
すべてを知るのは自分だけ、という甘い誘惑がついに澪を超えてはいけない線を超えさせてしまう。
…………グイィッ!!
「――ッ!? あぁ――ッ!!!?」
澪の甲高い声が教室内に響き渡る。
水着を引っ張った左手がぶるぶると震え、瞳があらぬ方向にいきそうになる。
それほどの強烈な快感だったのだ。
澪は「ハァ、ハァ」と荒い吐息をもらしながら、あはっと笑う。
(す……ご、い……、すごいすごい、すごい…これ、すごいっ……!)
澪は興奮を抑えられなかった。
まるで新たなおもちゃを手にした子供のような表情で鼻息を荒くし、再び左手に力を込めると、
「おほおぉっ――!?」
澪は今まで感じたことがないような気持ちよさに、あられもない声がもれた。
もう一度、水着を引っ張り、食い込ませる。
今度はさっきよりも強く、大きく。
「あひぃっ……!? ひぁああっ!!!!」
まさか、こんな風に水着を秘所に食い込ませる行為がこんなにも気持ちいいものだっったなんて……!
澪は驚きを隠せなかった。
だが、単なる下着やスクール水着でこんな行為をしても、ここまで気持ちよくなることはなかっただろう。
きっと、このハイレグ水着……ううん、『ハイグレ水着』で、こすりつけているから……、こんなに気持ちよくなれるんだ、と澪は何故か自信を持ってそう確信していた。
このハイグレ水着のおかげ――そう思うと、澪はこのハイグレ水着がとたんに愛おしくてしょうがなくなってくる。
(ううん……ちがう……)
澪は胸の中で呟く。
本当はもっと前から、この水着のことが好きになっていたのかもしれない。
この教室に来るまで服を着るタイミングなんて何度もあった。
なのに、何かと理由をつけて、今の今までこのハイグレ水着一枚でぶらついていた。
あれは……本当は、もう服なんて着たくなかったからだ。
ずっと、このハイグレ水着一枚で過ごしていたい――そう思っていたからだ。
「あぁん、そ、そうだぁ……わ、わたしぃ……そうだったんだぁ……!!」
完全にタカがはずれた心が、澪の必死に隠していた本心をさらけ出させていく。
「んはぁっ……!! いぃっ、いぃよぉ……!! き、気持ちいいよぉお……!!」
だらしなく涎を垂らしながら、澪は声をあげる。
手を動かす速度は上がり、もはや水着を食い込ませるというよりはこすりつけるような形になっていた。
シュッシュッという股間と水着が摩擦する音が響く。
「あはぁぁあ……!! しゅっ、しゅごいぃ……、しゅごぃいよおぉぉっ……!! 壊れちゃうぅぅ……!!」
あまりの気持ちよさに、足の裏をダンダンダンッと床に何度も叩きつけて、快感に身もだえする澪。
顎にはよだれが垂れ、目の焦点は完全にあさっての方向へ向いてしまっていた。
その姿たるや、学園の人気者『秋山澪』と同一人物とは思えないほどの淫らさだった。
「ふあっ! ああぁっ! あはぁ……っ! く、くるっ! もう、わたっ、わたひいぃ……!!」
澪は一際高い声を発する。
訪れようとしている限界を察知し、なすすべなく首を横に振るった。
そして……。
「ふあぁあっ、あっ……!? い、いくうぅっーーッ!!」
叫びながら、ついに澪は絶頂を迎えた。
ぷゅっ、ぷゅっと絶頂の証を噴き出しながら、澪は水着から手を離し、地面に大の字で寝転がった。
「はぁ……はぁ……」
熱い吐息をもらしながら、目を閉じ、余韻に浸る澪。
やがて、澪はそろそろと顔を起こすと……。
「……うふっ」
妖しげな笑みを、口元に浮かべた。
開いた瞳からは、以前の澪では考えられない、欲望にとりつかれた妖しい輝きを放っていた。
澪は立ち上がり、きょろきょろと周りを見まわす。
「ん~~」
なにかを品定めをするかのように、ねっとりとした視線を教室中に送る澪。
お目当てのものが見つかったのか、にたりと笑い、前に出る。
向かった先は、教室隅に置いてある人ひとりがぎりぎり入れそうな、縦長のロッカーだった。
バタンッと開けると、そこにはバケツや雑巾にちりとり、そして、ほうきなどがぎっしりと詰まっている。
澪はその中から、T字状の床用ほうきを取り出すと、
「うふふ……」
太ももを持ち上げて、長い取っ手部分を跨る。
それだけ見れば、まるで魔法使いのまねごとでもしているかのようだった。
だが当然、澪は、魔法使いごっこをするためにそんなことをしているわけではなかった。
もちろん、そうじをするためでもなく……。
「あふぅっ!」
澪は甲高い声をあげた。
ぐしょぐしょになった秘所と、ほうきの細くて堅い取っ手が重なるように腰を落とし、密着させた。
そして……。
シュッ、ヒュッ、シュッ!!
取っ手をもつ両腕を前後に動かし、同時に腰も前後に振るい始める。
「うおぉあぁっ、あぁっ……!?」
澪はさらなる快感を得るため、ほうきの取っ手でこすりつけ自慰を始めたのだ。
ハイレグ水着を間にはさみ、取っ手の固い部分に秘部を必死に押しつける。
「あぁうぅっ……、もっとぉ、もっとぉ……!!」
ほうきを宙に浮かせた状態ではもの足りなかったのか、澪はほうきをダンッと柱のように垂直に立てた。
そして、再び取っ手に股を押しつけ、今度はスクワットでもするかのように足を上下運動させて、激しくこすりつける。
「あふっ! あっ! いっいぃ、いぃよぉ……!! ふぁああっ……!?」
獣のように、快感の声をあげる澪。
あまりの快感に太ももがぶるぶると震え、今にも倒れそうになるが、ほうきをもつ手だけは絶対に離さない。
そうやって快感に悶えながらも、ハイレグ水着越しの股に棒をこすりつける姿は、とてつもなくいやらしい姿だった。
「お、おぁっ! あっ! だめっ、まぁた……またイっ、イくっ!! イっちゃぅううっ……!!」
しぼり出すようにそう言うと、
「ふああああっーー!! イくうぅーーーーーっ!!!!」
叫びながら、澪はほうきを手放した。
生まれたての小鹿のようによたよたと後ろ向きで歩き、ビタンとお尻から床に着地してそのまま床に身を投げ出す。
「はぁ、はぁ……あぁ、いぃ……」
二度目の絶頂を迎え、至福の言葉をもらす。
しかし、その言葉とは裏腹に、澪はまた少し不満気な表情を浮かべた。
気持ちいい……とっても、気持ちいい……けど、まだだ……まだ、もの足りない。これだけじゃ、もの足りない。もっと、気持ちよくなりたい……。
そんなことを思いながら、澪は仰向けの状態であごをのばす。
逆さまになった視界を物憂げに見つめながら、お股を指先でさする。
どうすれば、もっと気持ちよくなれるのか。
澪は考えをめぐらせる。
しかし、この場所でひとりで快楽をむさぼる方法など限られていた。
考えが浮かばない澪はむくりと起き上がり、澪の淫らな液でぬれたほうきを拾おうとした。
また、こすりつけで快感を得ようとしたのだ。
だが、そこで、ふと鏡が目に入る。
「あ……」
澪は、ぽかんと声をもらした。
そして、わなわなと身体を震わせた。
(あった……もっと、気持ちよくなる方法……!)
喜びと興奮の震えだった。
脳裏には、今朝の夢のことや会長との出来事が浮かんでいた。
これしかない、と思った。
とっても恥ずかしくて、みっともないこと。
けれども、下手に秘所を刺激するよりも、気持ちよくなれてしまうかもしれないこと。
澪はクスリと笑い、何の抵抗もなく鏡の方に歩いていく。
今の澪にとって、気持ちよくなれること以上に大切なことなどなかった。
鏡の前に立つ。
ハイレグ姿の全身が映りこむ。
澪はうふっと微笑む。
「……ねぇ? 私の、『ハイグレ』……見たい?」
澪は、鏡に向かってそう問いかけた。
鏡に写っている自分が、別の自分のように思えたからだ。
理性や羞恥心などに縛られ、ちょっとしたことで恥ずかしがっていた数分前までの愚かな自分。
そんな自分が、鏡の奥に無様に閉じ込められ、顔を真っ赤にしてをこちらを眺めている。
今の淫らな表情を浮かべた澪には、そんなふうに脳内変されていた。
澪はすっと顔を鏡に近づけ、
「見せてあげる……私の、『ハイグレポーズ』……」
そう、呟いた。
一歩後ろにさがり、足を開く。
今朝、鏡の前にやったときと同じ、がに股になった。
今度はパジャマではなく、しかも、ハイレグ水着姿で。
あの、恥ずかしい夢とまったく同じ姿……。
スゥ……、と息を吸いこんでいから、澪はそっと股間のラインに手を添えた。
そして――。
「ハイ、グレッッ!!」
高らかにそう宣言しながら、澪は両腕をVの字になるよう引き上げた。
「ほぉあぁぁぁっ!!?」
ただ腕を引き上げただけなのに、股間のハイレグ水着がきゅっと締まり、今まで感じたことのない刺激が身体を包み込む。
太ももがガクガクと震え、今にも倒れそうになるが、なんとか持ちこたえようと歯をくいしばり、もう一度股間に手をそえる。
「ハイグレッ! ハイグレェッ! ハイグレェエエッ!!」
なんどもなんども、股間を中心にVの字を創り出す。
「ハイグレェッ!! ハイグレェッ!! ふあっ、あぁ!! き、き、気持ちいぃよぉぉおおおっ!! なにこれぇっ!! ハイグレェッ!! ハイグレェッ!!」
すごい、すごすぎるっ……!! 頭がおかしくなってしまいそう……!!
秘所を直接もてあそぶよりも、このポーズををとることの方が、はるかに性的刺激を得られてしまってた。
なぜ、このポーズでこんなにも気持ちよくなれるのか、わからない。
しかし、夢ではなく現実の世界でその快感を知ってしまった澪は、もう後戻りすることはできなかった。
「ハイグレェッ! ハイグレェッ! ハイグレェッ! あ、あひぃいいッ! イクっ! もうっ、イっちゃぅうううーー!!」
秘所から、ぷしゅっ、ぷゅっと絶頂の証が吹き出る。
澪は三度目の絶頂をはやくも迎えてしまった。
だが、今までの絶頂とはちがい、放心しながら身を投げ出すようなことはしなかった。
ビクビクと太ももを震わせながらも、がに股ポーズを必死に維持して、再びハイグレポーズを再開する。
「ハイ……グゥ……レェ……、ハイグ……レ……」
たとえ絶頂を迎えたからといって、ハイグレをやめたくなかった。
どんな理由があっても、今はハイグレポーズを取り続けなければならない。
そんな思いに、澪は突き動かされていた。
「ハイグレ、ハイグレ、ハイ、グ、レ……。あ、ああッ……!?」
そんな思いに突き動かされた結果なのか、澪は自分の身体が変わっていくような違和感に包まれる。
「ハイグレッ! ハイグレッ! ふあッ、あぁ!? な、なにこれ……! なにこれえぇ……!! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!!」
ぶんぶんと首をふりながら、謎の違和感に震える澪。
体中を駆け巡る違和感は、やがて目に見える形で現れ始めた。
澪の全身が少しずつ、光を帯び始めたのである。
「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!!」
ポーズをとる度に、輝きを増していく澪の身体。
ピンク色の心地よい閃光に包まれながら、澪は夢中になってハイグレポーズを続けた。
自分自身の存在が、なにか別の、高貴なものへと変わっていくような、そんな予感がした。
(き、きてっ……! はやく、きてぇ……!!)
「ハイグレェッ! ハイグレェッ! ハイグレェッ!」
澪は必死にそれを迎えいれるかのように、ハイグレポーズを繰り返した。
すると、脳裏に、声が聞こえ始めてくる。
……ソウヨ ソレデ イイノ ツヅケナサイ
片言でそう告げてくる、なぞの声。
澪は声に従い、懸命にハイグレポーズをくりかえした。
背筋をしっかり伸ばし、胸を張り、むさぼるように股のVラインをなぞる。
と……。
(ふあぁあっ、く、くるっ……!! わ、わたひぃ……!!!!)
「ハイグレェエエエーーッ!!!!」
四度目の絶頂と同時に、澪はまばゆい閃光に包まれた。
やがて、光が収まると、そこから現れた澪は、明らかに以前の澪とは違う存在と化していた。
左の頬には星型のマークが浮かび上がり、肌の色は人間のものとは思えない、真っ青な色へと変化していた。
「……うふふふふふ」
澪は怪しげな笑みを浮かべる。
肌の色はすぐに元の健康そうな肌の色へと戻ったものの、頬のマークだけは消えることはなかった。
「――ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!!」
澪は再びがに股に足を非違ら気、ハイグレポーズを行う。
しかし、今までのように快楽をむさぼるためのハイグレではない。
なにかを決意するような、証明するような、誇らしげさすら感じさせるハイグレだった。
澪はハイグレポーズを数回ほどで切り上げ、脱ぎ散らかした制服の方へと向かった。
散らばっている制服を、拾い上げる。
汚らしいものを見るような目でそれを睨みつつも、澪はどういうわけか、あれだけ敬遠していた制服を着始めたのである。
ハイグレ水着の上からYシャツを着て、スカートを穿いた。
スカートのポケットをまさぐり、一通の手紙を取り出した。
澪はそれを、まるで恋人からの手紙のような目でうっとりと眺めながら、指先で頬に刻まれている星型のマークを撫でつける。
すると、星型のマークは皮膚の中に押し込まれるように見えなくなってしまった。
頬の印を隠した澪は、曽我部会長からの手紙を大事にしまいながら特別教室を出て、自分の教室へと戻っていく。
教室に戻れば、クラスメートの何人かが澪を心配して声をかけてくるが、澪はだいじょうぶと、少し照れくさそうに返事をかえす。
はたから見れば、普段の秋山澪と変わらなく見えるだろう。
しかし、そこにいる秋山澪がすでに以前の秋山澪とは違う、変わりはてた存在になっていることに気づくものは、誰もいなかった。
そして、放課後……。
* * *
あとがき
まず最初に……ヒナタのSS更新を待っていた頂いた方に、深くお詫び申し上げます。申し訳ありません! 諸事情で来週に持ち越させて頂きます!
そこで、ちょうどこちらもきりのいいとことで仕上がっていたのでこちらを掲載させていただきました。
で、さっそくの更新でターゲットである澪、ハイグレ人間(星人)化しました!
タイトル通り、だんだんと堕落していく感じを描けてればいいなと思いつつ、楽しんでいただければ幸いです。
とりあえず、止まっていたSSがいい感じに進んでいるので、別二次キャラの洗脳SSやらオリジナルSSやらも手を出していきたいと思ってます!(SS書きさん同士の企画なんかも初参加してみちゃいました!がんばるぞ!
あと、絵! リク絵や挿絵もがんばらなくては!(リク遅くてほんとごめんなさい!!
最近、SSばっかなので……! うん!
といった感じで引き続き、当ブログで暇つぶししていただければ幸いです!
では、次回の更新でお会いしましょう!
コメント
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Re: タイトルなし
> コメントありがとうございます
叫び声とかどんな感じにするか、いつも頭を悩ませる部分です(笑
ハイレグの色は濃い目のオレンジでしたので大丈夫です
差分としてピンクも入れてみようと思います
叫び声とかどんな感じにするか、いつも頭を悩ませる部分です(笑
ハイレグの色は濃い目のオレンジでしたので大丈夫です
差分としてピンクも入れてみようと思います
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